食事と性格は遠からず関係しています。

満腹になった時の幸福感(ドーパミン、βエンドルフィン)、お腹が空いた時のイライラ感(アドレナリン)、温かいものを食べた時の安堵感(セロトニン)等。

麻薬、覚せい剤などを摂取すると多量のドーパミンが出るために多幸感を味わう事が出来るよう、食事を摂取した際に分泌される脳内ホルモン(麻薬)によっても、精神、性格に影響が出ます。

中でも血糖値上昇、下降が精神に与える影響は大きく、精神不安定な要因ともなります。

基準となる数値は、ヒトの設計図(遺伝子、脳)に刻まれています。そして脳はその基準値を維持しようと色々なホルモンを分泌して調整をはかります。

体温が上がりすぎれば下げようとするし、身体に傷がつけば元通りに戻るのも、基準となる設計図があるからです。その作用、調整を担うのがホメオスタシス機能(恒常性維持機能)です。

血糖値が上がりすぎると、インスリンと呼ばれる血糖値を下げるホルモンが出ます。ゆっくり上昇すればゆっくり下がるように分泌されるので、さほど影響は出ません。しかし急激に血糖値が上昇した場合、急激に下げようと多量のインスリンが分泌されてしまい、基準値を超えて下回ってしまうのです。

下がりすぎてしまった場合、今度は基準値に戻すため、血糖値上げなければいけません。
この際に分泌されるのが、アドレナリン、コルチゾールといったホルモン(他にグルカゴン、成長ホルモンなど)であり、これらが分泌されることにより、精神的に影響が出るのです。

アドレナリン分泌により、性格は攻撃的となり、イライラしたり、キレやすくなったりします。キレやすい子供、大人が増えたのは、砂糖の普及によるものだと言っても過言ではありません。

甘いものを与えれば一瞬は大人しくなります。血糖値上昇によりドーパミン、βエンドルフィンといった脳内麻薬が出るからです。しかしその後分泌されるインスリンの効果により血糖値は下がり、下がりすぎた結果(食後30分~1時間くらい)、イライラ感が生まれてきます。

砂糖に限らず、米、ジャガイモなども急激に血糖値を上げますので、同様の効果が出たりします。

また、コルチゾールに関しては、脳内の海馬と呼ばれる記憶を司る部位を委縮して分泌するホルモンであるため、分泌後、記憶があいまいになったりもします。記憶力が低下するという原因ともなります。

コルチゾールはドーパミン値を下げるときにも分泌されます。
お酒を飲んでいる時にもドーパミンは多量に分泌されます。楽しかったり、嬉しかったり、気持ち良かったりするためです。

しかし血糖値同様、出過ぎたドーパミンを下げるため多量のコルチゾールが分泌されます。
そのため基準値を下回り、テンションが上がらない、頭痛、記憶が一部ないなどといった症状が生まれ、これが二日酔いの原因になるのです。

血糖値が急激に上がらないように摂取をコントロールすることにより、精神は安定するということでもあります。イライラ感だけでとどまれば良いですが、コルチゾールが出るほど下がってしまった場合、鬱病の原因ともなります。

食事だけではなく、ストレスでも血糖値が上がるからです。
ストレスから鬱病になるケースも同じ仕組みです。

生理や妊娠してる時にイライラするのも血糖値バランスの問題でもあります。
ストレスのコントロールは思考パターンを意図的に操作できれば解決できますが(プラス思考を心掛ける)、食事起因の血糖値に関しても急激な上昇はストレス同様の効果がありますので、気を付けましょう。

『ビビッときたら書くブログ』 by nippy