ドーパミン
 化学式はC8H11NO2。

化学物質名は2-ジヒドロキシフェニルエチルアミン。水に易溶で,酸化されやすい不安定な化合物。酸性溶液では比較的安定。塩酸塩は白色結晶で,融点約245℃で分解。マメ科植物に遊離形で存在するが,動物では中枢神経や副腎髄質でチロシンからL-ドーパを経て生合成される。ノルアドレナリン,アドレナリンの前駆体となるカテコールアミンで,自らも神経伝達物質として働く。脳では,黒質や辺縁系などにドーパミン作動性のニューロンがあり,パーキンソン病では黒質でのドーパミン産生の低下がみられる。また,多くの向精神薬がドーパミン受容体に作用することが知られている。