皮膚ガンについて 県皮膚科医会による講演会 | FF残日録のブログ

FF残日録のブログ

広島県出身。各地で皮膚科の医療に関係してきました。2017年から,高槻の病院に勤めてます。過去の文書や今の心のうちを,終活兼ねて記して行こうと思ってます。2023/1/8に、dermadreamからFF残日録のブログに名称変更。

皮膚ガンについて 県皮膚科医会による講演会

 

1989年に日本臨床皮膚科医会によって11月12日(いいひふ)が「皮膚の日」と制定されてから,皮膚疾患についての正しい知識の普及や皮膚科専門医療に対する理解を深めるためのさまざまな啓発活動が,毎年その日に合わせて全国各地で行われています。皮膚癌は他の内臓癌と異なりセルフチェックが可能であり,早期に発見し十分な治療をすれば治癒が望める疾患ですので、和歌山県では,「和歌山県内皮膚ガン死亡ゼロを目指して」をスローガンに,1999年から2016年まで「いい皮膚の日」に合わせ,県立医大と県皮膚科医会が協力し,和歌山市とその他県内各地の2カ所にて,一般市民を対象に公開講座と皮膚ガン無料相談(診察ではなくあくまでも相談です)を行っています。2017年からは、講演主体となり相談も合わせて行なっておられます。2016までの統計では毎年90名前後の方が利用されているようでした。

 

今年度のポスターを添付します(和歌山県皮膚科医会 会長上出康二先生から)。

2014年度での検診結果のまとめでは、13年間でのべ1500近い病変を検診し、89例の悪性腫瘍、前癌状態が発見されています。94%とほとんどが良性疾患で、ほくろ(色素性母斑)と脂漏性角化症を合わせて約半数。悪性腫瘍の中ではやはり日光角化症が最も多く7割近くを占め、その他にも基底細胞癌、悪性黒色腫、菌状息肉症、有棘細胞癌、ボーエン病、転移性皮膚癌が見つかりました。早期発見ができました。

最後に参加者の皮膚ガン無料相談(講演会)に対する意見・要望です

•       受診するほどでもないが気になっていることがあったので、よかった。

•       症状の判断がつきにくく見過ごしやすいので助かります。

•       病院ではゆっくり聞けないのでよかった。

•       他の皮膚病(蕁麻疹など)と皮膚ガンの関係性について教えてほしい。

•       講演を聴いて夫が日光角化症ではないかと思うので、皮膚科受診をすすめます。

•       皮膚がん予防などの資料などがあればほしい。

•       色んなことを知れてよかった。色んなことをしてほしい。

など