今日、准教授を務めた浜松医科大学から同門会誌が届いた。例年、寄稿させていただいている。京大、和歌山県皮膚科医会に書くので二重投稿ギリギリもある。今回は次のタイトル通り病院経営のことで、キャッシュフロー黒字化の話を書きました。最後に付記として病院経営から見た皮膚科の立ち位置の思いを書きました。最後の章のように、ワクワク感が貴重です。
古川福実:十が戻りました―高槻赤字病院から高槻赤十字病院へー浜松医科大学皮膚科同門会木公会業績集 木公 vol.18, MOKKO、 12-15、2024
5. 付記:皮膚科の立ち位置
病院長の立場から見ると皮膚科の売り上げは 大変少ないです しかし 病院経営から見ると、収益を上げる科と質を上げる科が必要です。 皮膚科は 後者です。 皮膚科学会は 外科学会についで日本で古い学会です。 つまり 皮膚科というのは 派手さはありませんが 患者さんにとってまた病院にとって必要不可欠な科なのです。
その持続性を可能にするために何が必要でしょうか?皮膚科(医)は、丁寧な対応と正確な診療をするということに尽きるのではないでしょうか。接遇と知識と技術です。専門医に合格するのは知識というバリアの一つを超えただけに過ぎません。その後さらに技術を磨き、患者さんに上手に伝えるという接遇をマスターすることが重要です。人間性を上げて患者さんが必要とする素晴らしい医師になっていただきたいと心から思います。 幸い浜松医科大学およびその関連病院 同門会には、優れたロールモデルの先生方がたくさんおられます。若い先生方はそれをモデルにして一生懸命頑張っていただきたい。中堅どころの先生はさらに自分のスキルを上げていただきたいと切に思う次第です。なんといっても浜松医科大学の優れた 教育・臨床・研究環境というのは得難いものだと思います。
それから、経営には研究経験や学会発表経験が役に立ちます。経営は、ある意味、研究と同じで、実験する前の仮説と計画、実行、検証、論文化するプロセスに似ていて、得られる結果にワクワクします。このワクワク感をエンジョイできたのは幸瀬でした。