症例から学び、形から考える 慶應大学天谷先生の講義 | FF残日録のブログ

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広島県出身。各地で皮膚科の医療に関係してきました。2017年から,高槻の病院に勤めてます。過去の文書や今の心のうちを,終活兼ねて記して行こうと思ってます。2023/1/8に、dermadreamからFF残日録のブログに名称変更。

症例から学び、形から考える

Learning from Cases, Thinking from Forms

 

2/24の18時から、和歌山県立医科大学大学院講義が行われました。法医学の近藤教授が招請されたのは、慶應大学皮膚科教授、医学部長の天谷先生でした。Amagai先生といえば、天疱瘡の機序から治療まで、世界の研究をリードしてきた先生です。90分の講義で、先生の一貫した研究のプロセスを学べることが出来たのは、大変貴重でした。

1980年前後、私の恩師である今村貞夫教授に連れられて厚生省の自己免疫疾患調査研究班に参加したとき、碩学 多田富雄先生が天疱瘡の面白さと重要性を指摘されていたのを思い出しました。臓器特異的ではありますが、自己免疫疾患の病態研究の有り様を示して実行されていることにただただ敬服です。

最後にIgAが絡んだ母乳由来のユニークな症例を紹介していただきました。[症例から学び、形から考える]のまさに好事例でした。

 

Egami et al: Neonatal Linear IgA Bullous Dermatosis Mediated by Breast Milk-Borne Maternal IgA, JAMA Dermatol 2021 Sep 1;157(9):1107-1111. doi: 10.1001/jamadermatol.2021.2392.