コロナの皮膚病変 ワクチンの皮膚病変 特異性ということ | FF残日録のブログ

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広島県出身。各地で皮膚科の医療に関係してきました。2017年から,高槻の病院に勤めてます。過去の文書や今の心のうちを,終活兼ねて記して行こうと思ってます。2023/1/8に、dermadreamからFF残日録のブログに名称変更。

コロナの皮膚病変 ワクチンの皮膚病変 特異性ということ

 

どんな皮膚病変でも、これ皮膚の変化はこの病気と断定することはむづかしいです。皮膚科医は、特異的な皮膚病変という概念で対応しようとしますが、問診や経過、血液検査、生検などを含めて総合的に判断するのが普通です。NEJMのこの論文は、ワクチンして十日ぐらいに出てくる副作用?(副反応というよりは副作用の方が私にはピッタリきます)も知っておくべき皮膚反応です。以下は、この論文の紹介記事です(ケアネットだったかな?)

 

接種後の遅れ馳せ(Delayed)の皮膚反応への心づもりが必要

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質を作るmRNAが成分のModerna(モデルナ)社のワクチンmRNA-1273を接種した12人に接種後すぐではなく何日か(4~11日;中央値8日)してから生じた遅れ馳せの皮膚反応を米国ボストン市の著名病院・Massachusetts General HospitalのチームがNEJM誌に報告し、皮膚感染症と混同して抗生物質で無闇に治療してはいけないと注意を促しています

文献

Blumenthal KG,et al. N Engl J Med. 2021 Mar 3. [Epub ahead of print]