高槻赤十字病院で 腫瘍循環器専門外来はじめました。 がんに対する治療は日進月歩です。ノーベル賞に輝いた免疫チェックポイント阻害薬はその代表的なものです。しかし、予期せぬ副作用も出てきます。特にがん罹患後の長期生存者の予後は、がんばかりではなくがん治療に関連する心筋障害にも左右されるのです。
代表的な危険因子は次の通りです
1)抗がん剤に伴う危険因子
高用量のアントラサイクリン系抗がん剤(ドキソルビシン250mg/m2以上、エピルビシン 600mg/m2)
トラスツズマブ
VEGFR阻害薬(パゾパニブなど)
BRAF阻害薬(タブラフェニブなど)
免疫チェックポイント阻害薬
2)患者背景の危険因子
65歳以上の高齢者または15歳未満
冠動脈疾患の既往
慢性心不全・心筋症の既往
高血圧、糖尿病、喫煙、肥満のうち2つ以上を有する症例
アントラサイクリン系抗がん剤の既往または同時併用
