昨日、とある方と飲みに行きまして、そこで出た話です。
組織の人数が増えてくると、ミドルマンが増えます。
ミドルマンとは、マネージャー、ディレクター、プロデューサーとか
そういう類の人達です。
それぞれの人達について職務は様々ですが、
意思決定と実行の間を行ったり来たりしながら、ものによっては
自分で決定して物事を動かす、いわゆる仕切り+実行屋さんです。
こういうミドルの仕事には様々あるでしょうが、
絶対にやってはいけないことがたったひとつだけあります。
それは、
○○さんが言ったからやる
というオリエン、説明です。
簡単な話、「じゃぁお前の言うこと聞く必要なくね?」と説明を受けた人は思います。
これは、理由のようで説明になりません。
何故、この仕様なんだ?○○さんが言ったから
何故、今なんだ?○○さんが言ったから
何故、この品質で出すんだ?○○さんが言ったから
お分かりでしょうか。
結局、「俺が決めたんじゃないからわからないよ。でもやって。」
と言っているのと同じなのです。
じゃぁどうすれば良いのでしょうか?
非常に簡単です。
誰がどう決定したのか関係なく、自分の言葉で背景と理由を説明するのです。
何故、この仕様なんだ? ××という課題の解決が最も優先度が高いからだ
何故、今なんだ? 市場成立に間に合う最終タイミングなんだ
何故、この品質で出すんだ? 今は速度をとるべきだから
こう表現できるならば、メンバーに工夫の余地が生まれます。
何故、この仕様なんだ? ××という課題の解決が最も優先度が高いからだ
→じゃぁ、この機能だけを優先してリリースする方法があります。
何故、今なんだ? 市場成立に間に合う最終タイミングなんだ
→だったら現状で出しちゃいましょう。オペ部分は後から創ります。
何故、この品質で出すんだ? 今は速度をとるべきだから
→だったらこの機能は作り変えましょう。
いずれリファクタするという前提で、半分の工数で出せます。
こういう対話を通じて、仕事が自分事化していくと思います。
それでは、決定事項を他の誰かから伝達され、理由を知らなかったら?
簡単です。
自分が考える、この仕事の意義を自分の言葉で説明するのです。
言われたからやるんだとオリエンするよりも、間違った説明の方が100倍マシです。
少なくとも、自分はそう信じてるわけだから。
それに間違ってたなら、修正する事ができます。
ミドルマンには、説明責任を果たす義務があるのです。
もちろん、決定の場にいることができて、議論できるならば一番良いです。
また、決定者の使命感・ビジョンに心底共感しているならば、
「○○さんが言ったから」はまかり通ります。
なぜなら、使命感やビジョンにどう役に立つかが自分でも語れるからです。