どうやら iOS14.5 が正式にリリースするらしいという話で、ATTが正式に稼働し

はじめそうです。今後IDFAはOptinしている利用者のもののみが参照可能に

なることになります。

 

この影響については既に多くの方がまとめていますので、影響がどう出るかに

ついては是非下記の記事群をご参照ください。

( 皆さんnoteですね。アメブロも使いやすいですよ!)

 

 

 

 

発表以来、業界の様々なところで話題になっていましたが、いい機会ですので

現在私が考えている事をまとめておきます。広告事業に携わっている人間ですが、

思考の整理以外に他意はありませんのでご笑覧ください。

 

Privacy aware な広告配信について

 

基本的に広告配信や計測がPrivacy aware になっていく事は不可逆の流れであり、

好むと好まざるとに関わらずそういう方向性に進んでいくと考えるしかありません。

 

Appleはいくつかのプロダクトに関するドキュメントで自身のプライバシー観を

表明していますが、それらは近い未来で実現していく事でしょう。

タイムスパンはわかりませんが、10年ではない時間軸でそれらの変化が

起こっていくはずです。

 

ある意味でAppleが用意しているプラットフォームの生態系の中で活動している我々は、

プラットフォームが目指している方向性を理解した上で自身の活動内容を修正していく

ことが利益を最大化できる最善策であると私は考えています。

 

なので方法論はさておき、Privacy を考えた配信や計測は今後3-5年間で

常にUpdateしていく内容になるでしょう。

歓迎するとかしないとかではなく、そういう流れと認識する必要があります。

 

どうにかして迂回策を、と考えたくなるところですが基本的にプラットフォーマーが

確固たる決意をした場合に迂回する術は無いと思います。短期的にはわかりませんが

長期的には必ず実現する未来でしょう。

 

SEOにおける有料リンク、Store におけるリワード広告の歴史から学ぶと、

迂回策とそれに対する対抗策のいたちごっこは最後には買い手へのペナルティで

幕を閉じるでしょう。

 

Appleの意図について

 

今回の発表があった時にAppleの意図について様々に推測している人達を見かけました。

その中のひとつに「Appleは広告事業を潰して、その代わり課金モデルのアプリを

増やしたいのではないか?」という論がありましたが個人的にはこれは違うと感じます。

 

どちらかというと Apple が、Privacyを自社の差別化要因として強く打ち出してる

んじゃないかなと思いますが、まぁ、推測の域ですね。

 

仮に「デジタル広告事業を潰す」と考えているのであれば今回の手は悪手じゃないかと

思います。

 

今回の変更は多くの事業者が等しく困る変更ですが、巨大な 1st party の

データとトラフィックを持っている事業が相対的には優位になります。

 

結果としてより強い寡占が実現する可能性は否定できないのではないでしょうか。

 

中小ベンダーが今回の変更で一番つらいのですが、チャレンジャーが出てこなくなること

で栄えているものがますます栄える広告業界になるかもしれません。

 

SKADnetworkについて

 

Appleの発表を聞いて、詳細を見た時に業界の人にとってサプライズとなったのが

このSKADnetworkでしょう。後述しますが私はこの framework に対しては結構ポジティブに

考えている点もありますが、まずは最初に驚きました。

 

発表時には「計測手段は用意しているから安心してね」という触れ込みだったので

そうかそうかと思ったものの、実際の仕様は現実の広告配信環境に大きく影響を

与えるものでした。

 

最大の論点は user level attribution が存在しない事です。

 

もちろん、Appleの意図としてはこれで正解だと思うのですが、問題は現在の広告配信環境

では RTB にしろ自社の配信にしろ、1imp毎に広告主毎の入札額を変える事は当然であり、

そのために user level attribution もMLの学習に使われている事です。

 

学習の観点から考えると必ず24時間以上の遅延が入るのも痛いところです。

 

相対的に「効く」 データが欠ける事が配信精度を下げる事は明白で、

かつ入札額の決定という広告配信のコアな部分に関わるものなので多くの事業者の方が

焦ったのではないでしょうか。

 

しかも当初は発表から半年後にリリースという話だったので、変更の与える衝撃度に

対して対応期間が短く、多くの事業者が「これマジで半年で対応するの?」と

思ったことでしょう。

 

実際、iOS14対応という内容だと各社SKADnetwork以外の対応の検討の方が

長かったんじゃないか?と推測します。

ここらへんは状況落ち着いたら実際に対応したPdMの方々と是非飲みながら

話したいところですねw

 

私はSKADnetworkについてはポジティブな面もあると思います。

 

それは全ての広告プラットフォームで同一の効果計測のインテグレーションが期待できる。

という面です。

 

今が違うと言う気はさらさらありませんが、大手プラットフォームに対しての

交渉力や強制力という面で Apple がこの分野を担うのは悪く無いと思っています。

 

デジタル広告費について

 

私、今ここにすっごい興味がありますw

今回の変更でデジタル広告費は減るんでしょうか?変わらないのでしょうか?

 

原則、広告費の寡多は広告主の事業計画によって決まっていると思います。

事業のPLと今後の戦略をベースにして、それではこれくらいの広告費は投じようと

意思決定しているのだと思います。

 

マーケティング効率は先述のように悪くなるとは思うのですが、一方で広告主の

事業構造が突然変わるわけではないので実はそんなに広告費総額は変わりません。

その時、デジタル広告を減らすとしたらアロケーション先はどこになるんでしょうか。

 

現実的にはデジタル広告内での再配分な気がします。

 

そして、例えば検索やそれこそAndroidに振り分けなおそうと思っても、結局のところ

配分した予算もどこかで効果がサチるので結局iOSに戻さざるを得ない事が起こる

ような気がしています。効率は悪いんだけど、SKADでキャンペーンの効果は分かるし

サチってる媒体にこれ以上費用使うくらいならしゃーなしで使うか、と。

 

ちょっと特殊ですが、Growth target ありきで広告予算を計画しているような場合、

効率が悪くなる分むしろ他のコストを削って広告費を上乗せ計上するような企業も

ゼロではないのではないでしょうか。

 

もちろん、今回の変更で事業構造がダメージを受ける広告主の出稿は減るでしょう。

同様にマーケティング効率が落ちるからという理由でしばらく様子を見る広告主も

いるかもしれません。

 

なので、一時期下がるんだけど時が経つにつれて9がけくらいの水準に戻ってくる、

というような動きをするんじゃないかなと思っています。

 

でも自信ありません。効率悪いものに多額の予算を投じるのをやめようという

平常な判断が下されてさくっと下がって終了かもしれない。

 

ここ9ヶ月くらい、気が気じゃない事業者の皆様たくさんいたと思います。

私もそのうちのひとりです。しかしもうすぐリリースという事でその日は来ることになりました。

難事ですが、こういう時こそお祭り精神で乗り切りましょう!

 

早いもので本年の最終営業日となりました。

最後に今年を簡単に振り返ろうと思います。

 

まず、今年はなんといっても仕事が変わりました。

サイバーエージェントさんを辞め、スマートニュースにジョインしています。

 

何の因果かサイバーエージェントさんにお邪魔する機会は結構ありまして、

むしろ代理店部門の皆様との仕事はむしろ在籍時代よりも増えた気がしますw

 

辞めた理由も結構色んな人に聞かれるのですが、

簡単にいうと「居心地が良かったけど、居続ける理由も無かった」んですよね。

 

昨年の2018年は結構たいへんな年で、兼務の状態でとある部署を立て直しつつ

勝負どころのプロダクトをリリースするということをやりました。

 

ロールとしては1部署でPMとEMのピープルマネジメント部分を担った感じです。

もうひとつの兼務は株式会社AJAのプロダクト担当取締役なので、

こっちもEMとPMがロールです。

 

で、「いやーなかなかマゾいですなー」と思ってたんですが、しっかりが成果が

出る形で着地し、一緒に働いてた人が抜擢されて、表彰されて、お祝いして。

 

その様子を眺めながら、はっきりと

「2年後もこんな感じで働きたいのか?と聞かれたらNOだな」と思いました

「もう他の人の事は十分助けたし、そろそろ自分のキャリアに真剣に向き合おう」と。

 

2018年は大変だったんですが、それまでの資産と経験値で戦ってたので、

はっきり言ってしまって成長実感はなかったんですよね。

見慣れたゲームを、手慣れた攻略法でプレイしました。という感じで。

 

もう少し刺激を受ける環境で働かないと多分飽きるだろうという恐怖が

じわりとありました。

 

とはいえ居心地はいいのですぐに辞めると思ってませんでした。

 

何しろ転職は初めてなので、「一応話は聞くけど時間ないし、直接企業がオファー

してきたところだけ会おう」と思ってたら行ってみた先がエージェントだった。

みたいな事が複数回ありました。でも皆さん優しくてよかったです。

 

そこからたまたま飲みに行った前田さんに誘われて入社にいたりました。

スマートニュースを選んだ理由は前回書いたとおりです。

 

スマートニュース株式会社に入社しました。

 

入社してからは、お陰様で仕事が増え続けておりますw

ありがたいことです。

 

丁度会社の規模が大きくなりはじめ、マネージャーがキーになるサイズになってきました。

スケールする組織のチェンジマネジメントは私の得意分野のひとつですので、

その点でもしっかり会社に貢献していきたいと思います。

 

また、プロダクトとしても来年以降楽しみな仕込みが進行しています。

新しい価値を市場に届けるのが今から楽しみです。

 

それでは皆様、良いお年を!

 

 

北出さんに書けと言われた気がするので。

 

参照:プロダクトロードマップの考え方

https://note.mu/kosuke_kitade/n/naba9163bc989

 

 

北出さんのエントリーはよくまとまっていて過不足ありません。なので、

この考え方を実践するに当たってそれらのアイディアはどこから来るんでしょうか?

という事をちょっと書きます。

 

1.開発工数(小) x インパクト(小)

2.開発工数(中) x インパクト(小)

 

この領域のアイディア出しはすごくシンプルで、

私の場合は結論からいうと分析から出す事がほとんどです。

分析、といっても全く特別な事ではありません。

 

自分のプロダクトをビジネスモデルから、何種類かに分割し、

伸ばしどころを見つける作業です。

 

例えば売上を RPM x imps に分解して、ブレークダウンしていくのも1つ。

売上を既存客と新規客に分解してブレークダウンしていくのも1つ。

メニューでカットしたり、とにかくいろいろあります。

 

1についてはほぼ自社の分析だけで出てきます。

ほとんどのPMの人はスプリントを回しながら仕事をしていると思うのですが、

おおよその工数・インパクトが読めているアイディアを未消化で持っていて、

余裕がありそうな時に積むあれです。

 

これが枯れてると結構まずいですし、これが無いということはまず無いと思います。

 

2については何かとの比較で出てくる事が多いです。

 

それは当初の事業計画や想定数値だったり、競合のパフォーマンスだったりします。

または、当面の長期目標かもしれません。

多くの場合がテーマとして設定されて、いくつかの実装によって改善します。

 

このパフォーマンスギャップ分析の過程において、1や2のアイディアが

さらに出てくると思います。なので、1が枯れてるというのは分析をそもそもできてない

状態なので、やっぱり結構まずいし、あんまり無い事だと思います。

 

で、この1と2には共通点があります。

それは「既存の延長である」という点です。

 

既存事業の拡大の限界は、この1と2を真面目に検討すると出てくると思います。

 

私が「この事業って今の路線でどこまで伸びる?」と聞かれて即答できないときは、

たいていこの1と2を整理できていないときです。

 

3.開発工数(大) x インパクト(大)

 

さて、こいつです。

 

まずなんで3が必要かという事を北出さんの視点とちょっと違う感じに書くと、

1と2は既存の延長であって、いつかは成長が止まるからです。

 

路線を拡大しても、市場を足しても、顧客を変えても良いのですが、

プロダクトがある程度売上を作り、「簡単にできてすぐ業績が伸びる」アイディアが

枯れてきたら今と違う何かを用意しないと長期的に壁にあたります。

 

ここについては正直当たる事もあれば外れることもあるなーと感じています。

 

ただ、見込み客のリストが無い限り売れる事は無いので、

自分のアイディアを検証するために見込み客のリストを作ることをおすすめします。

 

「個社の要望から作るな」「営業の個人的意見から作るな」というのも、

それも要するに見込み客の「リスト」にはならないからです。

 

私も正直見込み客のリストを甘読みで走った時は大体、爆死していますw

 

リストがあってそこからの確度はそれこそ何%を求めるかと速度の世界なので、

時々の事情によって判断して、必ず振り返って血肉にすると良いと思います。

 

ここの領域、再現性のある仕組みがあったら私も知りたいので

教えてください。ごはんなどで。