SES San Fransisco の1日目が終了しました。
印象に残った話などをちらりと紹介。
■Keynote:Jeffrey W. Hayzlett
キーノートスピーチはKodak の CMO を務める Jeffery さん。
とにかくパワフル&早口なプレゼンテーションで会場を笑いに誘いつつも
圧倒するプレゼンテーションを披露。
かつては150億ドルを売上がありながら、200万ドルにまでフィルムの売上が
落ち込んだ現在、Kodak がどのようにマーケティングを行っているかを
披露しました。
面白かったエピソードは、完璧にテストをして、事実に基づき、絶対に
受けるだろうと思った動画の話。
コピー機のインクが莫大な経費になるという事実を元にした
ムービーを制作。様々なテストを駆使して動画の受けは完璧。
最後にテキストメッセージを送るように促しているので
反応もわかる。
絶対にいけると踏んでリリースしたその動画はなんと反応が2通しかなかった!!
なんでだと会議をしたらある人がぽつり
「あのー、映画館でこれリリースしましたよね。映画館だと皆携帯電話の
スイッチを切ってるんじゃ・・・」
■session1:Search: Where to Next?
次はサーチのこれからを考えるsearch where to next?
3人プレゼンテーターがいましたが、Yahoo!,inc の senior VP である Seth 氏の
プレゼンが「ところでYahoo! って検索エンジンを他社のにしたら何するわけ?」
という問題に答えるプレゼンテーションだったのでご紹介します。
・検索エンジンはSERPsをデザインするフロントエンドとインデクシングなどを
行うバックエンドにわかれる。
・昔はバックエンドも重要だったけど、今はフロントエンドのほうが重要。
・で、Yahoo!はフロントエンドに集中する。
・フロントエンドに力をいれると何が可能になるかというと今のサーチで答えられないことに
答えられるようになったりする。
・例えば Celebrity search。今の検索エンジンでは「スタンフォード大学出身の芸能人の
一覧は?」って問題に答えられない。けど、Yahoo!フロントエンドに力を入れた結果である
Celeblity search を使うとわかっちゃうよね!
・例えば、ソーシャルサーチ。詳しそうな人に聞くってのは一番解決が速そうだけど、
今のサーチだと無理。でも、フロントエンドにそういうことを実装することはできる。
で、ちょっと疑問があってフロントエンドの調整って人ででやるわけ?って聞いたらば、
わずかな例外を除けばアルゴリズムで実装するみたいです。
検索エンジンの上に検索エンジンを作ってるみたいで、面白いですよね。
日本で同様のアプローチになるかはわかりませんが、参考になります。
■session2:Successful Information Architecture
セッション2 からは Omni Marketing の Shari さんのプレゼンテーション。
成功する情報構造について。
昨年のシカゴのピーター・モーヴィルのプレゼンで提示されていた
ユーザー体験のハニカムを提示しながら「SEOはファインダビリティのサブセット」をもう一度。
で、おもしろかったは話は ユーザーのメンタルモデルとSEOのメンタルモデル、
技術者のメンタルモデルはそれぞれ違っていて、しばしばユーザーのメンタルモデルは
無視されているよ、という話。
4000回くらい検索されているワードをカテゴリに採用したけど、
ユーザーテストを行ってみたらさっぱりクリックされなかったという話が例として
紹介されてました。
■session3:Content Marketing Optimization
続いてコンテンツマーケティングについて。
プレゼンテーターは SEO 企業の TOP Rank のCEO。
コンテンツマーケティングをする際の10ステップを紹介。
1.ゴールセッティング
2.購買者のペルソナを作る
3.キーワードリサーチをする
4.既存のコンテンツをチェックする
5.コンテンツのリリース計画を作る
6.オペレーションにSEOを組み込む
7.オフサイトのデジタルコンテンツを作る/投稿する
8.オフサイトのメディアでユーザーと交流する
9.宣伝する
10.計測する
コンテンツをSEO的な観点から狙って当てにいく、というイメージですね。
「新しいメディアに挑戦するなら、すぐに結果は出ないよ!」って言ってた
のが印象的。
■session4:21 Secrets to Top Converting Websites
最後はコンバージョンレートの向上について21のアイディア。
Keynote をダウンロードしなおさなきゃというトラブルを乗り越えて
30分で全てをプレゼンし切るというセッションに。
ベースのアイディアとしては、MVTのような 100万パターンを試すような
やり方ではなく、本当にインパクトがあることに集中して取り組めという
やり方。
例えば Dell に1億円レベルでインパクトを与えた施策をご紹介。
Dell のサイトの売上を上げるために商品ページのあることを変えただけだ
そうです。
そのあることとは、「Learn more」という文言を、「help me choose」に変更すること。
「誰も何かを買うときに学びたいなんて思ってない。選ぶのを助けて欲しいんです」
とは、プレゼンテーターの Eisenberg 氏の弁。
■こぼれ話
会場で配られるコーヒーがスタバでした。バンザイw