何のために働くの?って結構重い問いよ、という話。

今日のニッパウ-bricks
by AlwaysBreaking

■3人のレンガを積む男


「レンガを積む男」という寓話があります。

初出がどこなのかが分からず(私は知らないという意味です。)、
いろいろバリエーションもあるのですが大抵こんな感じの話です。

中世のとある町の建築現場 で三人の男がレンガを積んでいた。
そこを通りかかった人が、男たちに「何をしているのか?」とたずねた。

一人めの男は「レンガを積んでいる」と答えた。
二人めの男は「食うために働いているのさ」と言った。
三番めの男は明るく顔を上げてこう答えた。
「後世に残る町の大聖堂を造っているんだ!」と。

「目標」と「目的」の違い :: INSIGHT NOW!

本当にいろんなところでこの話は引用されて、
だからちゃんと仕事に目標を持とうとか、仕事をするときには全体像を把握しようとか
そういった結論に結びついていくことが多いです。

■ビジョンとしての大聖堂


ここでちょっと視点をずらしてみましょう。

みなさん、先ほど出てきたどの順番の男が一番モチベーションが高いと思いますか?
または、自分が持つメンバーにどの順番の男のように労働中思ってほしいですか?

多分、いずれも3番目でしょう。

この寓話の面白いところは、3人の男はそれぞれ同じ作業をしているにも関わらず、
その人の仕事の受取りかたは全く違うということです。

そして、普段僕らがやっている仕事も同じだと思うのです。

仕事の9割くらいは地味なこと。

派手な瞬間は本当に一握りがいいところでしょう。
だからこそ大聖堂を建てて、ひとの役にたっていると思ってやりたいし、
そうすれば地味な作業のひとつひとつが特別になっていくでしょう。

ビジョンという言葉のとらえ方はひとそれぞれだと思います。

ただ僕は、こう思います。

ビジョンとは、メンバーが自分の仕事に誇りを持って取り組むことが
できる社会的意義である、と。

シェアや成長目標は、そういった志向を持つ人に最高のカンフル剤になりますが、
組織が拡大していくと必ずしもそういう人達とだけ働くわけでは無いと思います。

そうなった時にでも、僕はいつでも自分のメンバーが
「私は大聖堂を建てている」と言えるようにしたいです。