あなた、今仕事してます?
その仕事、期限教えてください。何日の何時何分ですか?
最大の効率ですか?本当に必要ですか?

そんな疑問がわいてくる本。

■日本のホワイトカラーは効率が悪い

デッドライン仕事術 (祥伝社新書 95)
吉越 浩一郎
祥伝社
売り上げランキング: 1082


本書はトリンプインターナショナルジャパンで、がんばるタイム、残業禁止
などを発案、導入した吉越さんの仕事術本です。

タイトルにあるとおり、デッドラインを活用したものを中心に、
会議術、部下とのコミュニケーションの取り方などが多岐にわたり紹介
されています。

本書ではまず冒頭に、日本のホワイトカラーが効率が悪いと断じ、
その理由を以下のように分析します。

曰く、

①不要な仕事をやっている(含 不完全な権限委譲による、必要以上のホウレンソウ)
②ワイガヤ(仕事中、人に話かけることをなんとも思わない人がいる。電話が異常に鳴る)
③速度を重視しない価値観

以上3つが障害になっている。海外での勤務経験を踏まえ、こう、評します。

ワイガヤは特に僕も賛成です。
今でも、プレゼンのストーリーラインを考えたり、仕事のプランニングをするときは、
自分のデスクでは絶対にやりません。

高い確率で作業が分断されるので会議室を取って作業するか、喫茶店に行くか、
汚い話ですが、トイレに15分くらいこもって考えたりもしてます。

■トリンプ流、すごい会議

もうひとつ、後半に出てくるトリンプ流の会議の話も参考になります。
まず大前提として、「会議は話し合いの場ではなく、決断の場である」という認識。

その上ですべての議題に対して2分ほどで「現状どうか?」「課題は何か?」
「対策は何か?」を担当に報告させ、良ければその対策をいつまでにするかを
デッドラインを決める。だめであればつぎの日までに代案を出させる。

どちらにしろ、会議によって情報を共有し、何を誰がいつまでにやるかを
確定させる。これをすごい勢いでやっていきます。

この方法論と「迷うならやった方が早い」という価値観の元、
「とりあげるか迷う議題」はすべて会議で処理するそうです。

そうやって、朝の会議でいろいろ決まり、昼にはがんばるタイムがある(社内外で連絡が取れない)
のでそれに従って優先順位をつけて猛烈に実行をしていく。

「能力×時間」の仕事を、「能力×時間×効率」でとらえなおし、
そのためには効率を上げるシステムと考え方をとりいれる。

そんな方法論の良書です。


デッドライン仕事術 (祥伝社新書 95)
吉越 浩一郎
祥伝社
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