G.R.P.という概念があります。

GrossRatingPointの略で、リーチとフリークエンシーを掛け合わせる事に

よって求められます。


例えばとあるCMを1,000万人(リーチ)に対して3回放送(フリークエンシー)したの

であれば、GRPは3,000万となります。


お気づきのようにこれは広告用語です。

で、これが広告の出稿量の目安になっているみたいです。


これを支えているのがAIDMA理論で、

ざっくりいうと「ある商品を、何回も見ていると、覚えちゃって、欲しくなる(買ってしまう)」

という理論です。


が、このGRP、実はこれが絶対ではなくなりました。

そう、インターネットの登場によって。


インターネットが登場して以来、掲示板、個人サイト、ブログと

一般の人が思ったことが他の人の目に留まる事が多くなりました。

「たかが日記」と良く揶揄されますが、そのたかが日記が重要な場合もあります。


例え話。

ここにはAさんとBさんが登場します。


Aさんはカッコイイと評判のケータイXを買いました。

ケータイを買って嬉しいAさんは自分のブログにコレを書き込みます。

曰く、「X手に入れた。。やっぱメッチャカッコイイ!!」


が、、、数日後ショックなことが判明します。

ケータイXはアドレス登録がひじょーーうにしづらいのです。

Aさんはこのこともブログに書きました。

「X・・・。始めは良かったけどなんか使いずらいよ。」


さて、ココでBさんが登場。

Bさんは日ごろテレビCMで見ているXが気になってしかたありません。

カッコイイデザイン、おしゃれなインターフェイス。

これは欲しい!


が、ココでBさんは気になる事がありました。

広告だと外観しか分からないんだけど。。。

 実際ケータイとしてどうなの??」


新聞を見ても、雑誌を見ても、テレビCMを見ても、

そこに乗っているのはXの外観を褒め称える文章ばかり。

Bさんは思いました。

「Xの外観がカッコイイのはあんだけ広告見てるんだから分かってるよ!

 機能のことはどうなの!?」


そこでBさんはケータイXについてYahoo!で検索することにしました。

で、見つけたのはAさんのブログ。


そこにはカッコイイ外見とは裏腹に扱いづらいという意見が。

Aさんだけの意見を信じるわけにはいくまいと他の人のブログも見ます。


すると、どうやら使いづらいのは本当。

ですが、その度合いは人によって見解が違います。

Bさんはいろいろな人の意見を読みながら、検討しました


最終的に、Bさんは

「自分のリテラシーからいってこの使いづらさは問題ではない。

 よって、Xは買い!!」

と判断したのです。


実際に買ってみたBさんは早速自分のブログに書き込むのでした

こないだXを買ったんだけど・・・

とまぁ、こんな風な事がおこってきています。

因みに、この新しい購買行動は、AISCEASと呼ばれています。

「気になった商品があったら、検索して(search)、比べて(compare)、検討して(examine)、

買ったら(action)意見を共有する(share)」

という購買行動です。


これを見るに、今までのターゲティング+GRP志向から、もうちょっと拡張した

マーケティングが必要になってきています。


生活者が買う前に・・・

検索するんだからSEOが、

比べるんだから競合商品への優位訴求が、

検討するんだからWebサイト・販売員対策、もしくはリスク情報開示が、


買った後には・・・

意見を共有するんだからフォロー(特にクレーム対応)


それぞれ大切になってきています。


因みに、、、似ている概念にAIDEESがありますが、

これは成功を前提にした(もしくはマーケッター視点の)、

片肺概念かなと思います。