こんにちは!相良です!!
先日3月11日に公開されました【いのちの歌】、お聴きいただきましたでしょうか?
早速たくさんの方にご覧いただけているようで本当に嬉しいです。
日本中に届きますように
今日は、この動画の企画に至った経緯や、
制作中にみんなで考えたこと、起きた出来事などを、記憶の新鮮なうちに綴りたいと思います。
ご興味ありましたら是非覗いて行ってくださいね
言い出しっぺアンジェラ
今回の企画の言い出しっぺは、河野アンジェラでした!
彼女は2020年の夏、震災後に初めて東北地方を訪れることができたそうです。
津波によって自らの命を犠牲にしながらも、最後まで防災無線で避難を呼びかけ続けた方がいらっしゃったことで知られる「南三陸町防災対策庁舎」や、
陸前高田市で津波により多くの木々や建物が流される中、奇跡的に一本だけ残り、人々に震災復興への希望を与えた「奇跡の一本松」などの震災遺構に足を運んだり、
被災された現地の方々とお話をする中で、
復興に向かう人々の強さと、その強さの裏側にある悲しみや苦しみを感じ、涙が止まらなくなったそうです。
東日本大震災から10年となる今年、何か出来ないかと想いを巡らせたとき、
2020年5月に公開した【Believe】のことを思い出したそうです。
大勢の人の声が重なり、言葉以上の力をもつ合唱。
その想像を超える力に、演奏した私達自身もいたく感激しました。
勿論、にぽちゅうだけで演奏するのもよいのですが、
より想いを強く訴えかけていくために、再び音楽家の皆さんの力をお借りしたい…!
と考え、この企画をメンバーに提案してくれました。
私達自身も、普段の演奏やYouTubeでの活動を通して
音楽で人々の心に想いを届ける「音楽家」としての存在意義を痛感しており、
「音楽で被災者の方々の心に寄り添いたい!」
「10年前に起きた出来事を忘れないよう、今一度心に刻むきっかけになりたい!」
と感じたため、今回の企画に賛同し、立ち上げとなったのでした。
選曲【いのちの歌】
竹内まりやさんのこの曲。
コロナによる一回目の緊急事態宣言の際も、リモート合唱などで演奏され、
多くの人々の心を癒してきた楽曲です。
私達以外にも、3.11に向けた動画で演奏した方が大勢いらっしゃいました。
昨日までは普通の日常を過ごしてきた多くの方々が、突然やってきた震災によって命を落としましたが、あの日、いかに日常生活が儚く脆いものか、一人ひとりの命がどれほどかけがえのないものであるかを思い知りました。
そして10年経った今もなお、心のうちに悲しみや苦しみを抱えつつも、前を向いて生きている被災地の方々の姿や、震災の爪痕が深く残っている地域があるという現実があります。
いま生きている私達が、そのことを忘れないように日々を大切に過ごし、
被災した方も、そうでない方も、日本全体で力を合わせて復興に向けて歩んでいきたい。
そんなメッセージを曲に託しました。
今回もお世話になりました平田もも子ちゃん
今回も前回のBelieveに引き続き、編曲とピアノを大学の同期で作曲科の出身である平田もも子ちゃんにお願いしました。
実は、企画立ち上げの話が決まったのが1月頭頃であり、
撮影期間や編集期間を考えると超ギリギリであったため、今回は編曲は無し・伴奏のみでのお願いという形で打診させていただいたのですが、なんと編曲までしていただけるという大変ありがたいお申し出をいただき、両方お願いする運びとなりました女神ですか!!!
彼女の編曲とピアノのお陰で、元々素敵な曲がさらに一層魅力的になりました。
短い期間での編曲や撮影はとっても大変だったかと思いますが、本当にありがとうございました
彼女のYouTubeチャンネルリンクです!!是非ご覧ください
集まってくれた仲間たち
演奏曲、ピアニストが決定し、いよいよ仲間集めがスタートしました。
声楽科の同期、先輩、後輩へ、メンバーで手分けしつつお声がけしてゆきます。
出演者には、前回の動画に出演してくださった方も、今回初めて参加してくださった方もいらっしゃいます。
奇しくも、前回と同じ42名(うち音声のみ参加の方2名)という布陣となりました!笑
42名にこだわりがあったわけではありませんが偶然!笑
皆さんお一人おひとりからいただく演奏動画全て、
声も表情も優しくて、とっても素晴らしい演奏でした。
画面越しですが、久しぶりに再会した方もたくさんいたので嬉しい気持ちにもなりました
皆さんのお力あってこその企画でしたので、何度感謝してもしきれません。
忙しい合間を縫って参加してくれた皆様、本当にありがとうございました
全員のお名前やSNSのリンクなどは、動画概要欄に掲載しております。
皆さん素晴らしい演奏家ですので、是非フォローをよろしくお願いいたします
編集中に起きたハプニング
撮影を終えた方から順次、動画をお預かりして編集していきます
いつものように、音楽編集をしてから動画編集に移っていきました。
手探り状態だった前回から1年近く修行してきましたので、素人なりにもノウハウが積み上がり、スライムにさえやられていた程の私は、スライムを倒せるぐらいまでにレベルアップしました
例えが分かりづらいw
極めて順調に編集作業を進め、全体の8割くらい完成し、メンバーへのLINEで「みてみて、もうちょっとで完成するよ」なんてはしゃいでいたところだったのです
が、
事件は起きました。
編集データの重さにPCが耐え切れなくなったのか、PCがいきなり落ちて再起動をはじめたのです
これまでにソフトが落ちることは稀にあったのですが、PCごと落ちるのは前例が
無かったのでとってもいや~な予感…。
再び立ち上がったPCで編集データを開こうとしましたが、
なんとファイルが破損していて開くことが出来なくなっていました…
その時のわたし ※再現
いやもうね、3.11にアップするの無理なんじゃないかって思ったの。
計40時間あまり掛けて制作したデータが全部吹っ飛んだんですから笑
30分くらいこの状態で放心しておりました。
バックアップとっておきなさいよ!!って話なのですが、時すでに遅し。
幸い、音楽データと最後の40分割の場面は別で制作して書き出してあったので無事だったのですが、2月末の時点で、ほぼ最初からやり直しになってしまいました
バックアップを取る!という教訓と、ソフトのアップデートに耐えられるようにPCを新しくしようという教訓を得たのでありました(笑)
そんなことがありつつも、画面越しの皆さんの声や笑顔に癒されたり、
少しづつ形になってゆく音楽の素晴らしさに涙したり、いい時間でした。
よい素材あっての編集ですので、やっぱり参加者の皆さんには感謝しかありません
私達の想い
音楽で放射能汚染が消えるわけではないし、風評被害が無くなるわけでもないし、避難生活が終わるわけでもない。
更に、被災者の方々の深い悲しみに、音楽で寄り添うことは果たして出来るのだろうかという葛藤もありました。
しかし、復興に向けて動く基となるのは人々の心であり、
その心に直接訴えかけ、揺さぶりかけることで復興を後押しすることは出来ないだろうか、
社会における芸術家の存在意義って、そういうところにあるのではないかと考えました。
復興って被災された方々だけがするものではなくて、被災していない人々も含め、
日本全体で進んでいかなければならないと思います。
今回の動画が多くの方に届き、
誰一人として取り残すことがないように、みんなでより良い未来を創っていくことが出来たらいいな。
そして、前回のブログでもお伝えしました通り、にぽちゅうでは活動資金の一部を震災遺児の方々を支援する団体「まなべる基金」へ継続的に寄付していくことに致しました。
寄付の様子など、各SNSや動画などでもお伝えしていければと思います。
よく目を凝らしてみると、私達に出来ることはたくさんあるように感じます。
みんなが幸せに生きていける社会にするために、行動を起こしてくれる人が増えたらいいな。
そんなことを思った3月でした