彼と彼のささやかな無意識・19 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想書庫です


苦手な方はお気を付けください






















「大丈夫ですかっ?!」


準備で使った左手を急いで洗う

まだ縁に置かれたままの頭を両手でゆっくり持ち上げて、額にこぶが出来ていないかそっと触って確かめる


「どこが一番痛いですかっ?」


…こぶは出来てない、うん、よかった


「冷やしますか?」

「大丈夫…ちょっと動揺しただけ」


痛みで歪む顔を想像していた


「…おっ…大野さん?」


心配が勝っていたから堪えられた

油断していたら、プッと吹き出していたかもしれない


…そのヘンテコな顔は、どこから持ってきたんですか?








ニノの準備が始まる


邪魔をしないように

目の前で見られるドキドキと、矛盾の原因を知るドキドキを、出来るだけ隠して息を潜める


「…うっ」


そこへ導かれる指は、白くて、優美で、艶かしい


自分から言い出したのに、その指を少しだけ羨ましく思う

色んな事が紐解けてすっきりしたら、俺がいっぱい愛したいな

そんなことを思っていたら


「…以上です」


驚愕の報告がされた


ちょっと待って

まさか、本当にそれだけで


「終わりました」


終わりましたっ?!


あまりの衝撃で目の前が真っ白になる



「大丈夫ですかっ?!」


心配そうな声がお風呂場に響く


「大丈夫…ちょっと動揺しただけ」


力が抜けてしまった身体をなんとか立て直す


はぁー…

そうだったのか

そこを解していたのに無表情だった理由がやっと分かった


自分で言うのもどうかと思うけど、可愛いニノを前にした俺の俺にはなかなかの 狂 暴 性 がある

愛故とは言え、硬く、太く、刺す、突く、そして暴れる


それを受け入れる大切な準備が

二本の指でくるくるだけって、まさかそんな…


いや、待て

俺が側で見てるからいつも通りには出来なかったんだ

二割減か、もしかしたら五割減になってしまったのかもしれない


いやいや、待て待て

今の倍でやっていたとしても、第二関節までの二本の指でくるくるくるくるだけ…?


足りない

足りないっ

足りなぁーいっ!

そんなの全然足りないからっ


その程度で受け入れられるほど俺の俺は生易しい物体ではない!



「…お、大野さん?」

「ありがと、見れてよかった、うん、よく分かった」


準備を見せてくれたニノが不安にならないように微笑む

そして、急いで頭を整理する


おそらくニノの心と身体は「解した」「準備をした」という事実を元に行為へ挑んでいた

それは「だから大丈夫」という一種の暗示になっていた

痛みや違和感もあったはずだけど、続けているうちに、俺が気付かないうちに、そして本人も気付かないうちに

なんとなくこんなもんだろうって、ここまで来てしまった


はぁー…

それはキラキラしないよ、うつ向くよ、無表情にもなるよ

俺がニノの優しさに甘えてばかりだからこんなことになるんだよっ



「あの…本当に大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫」

「でも顔がちょっとだけ変ってゆーか…」

「心配しないで、ニノの い や ら し い 姿 に 悩 殺 されちゃっただけだから」

「そっ…そうですか、それならいいんですけどっ」

「もう一回温まる?」

「いえ、大丈夫です」

「じゃ、出よっか」



原因が判明した


猛省した


次は対処だ

最善を尽くすことを約束する















つづく