※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「さぁ、どうだったんだろ、俺も詳しいことは知らされてないんだ」
「そっか…」
あいつは然るべき場所へ連れて行かれた
当分は出てこれないだろう
「なに?気になるの?」
「なんかね、記憶が抜け落ちてる感じがして
ちょっとだけ落ち着かないってゆーか」
「覚えてないってことは、そんなに重要なことでもなかったんじゃない?」
「そう…かもね」
医者が言うには、強 い 支 配 下 に 置かれると
自 衛 の 為 に 脳 が 一 時 的 に 縮 小 するらしい
記憶がぼんやりとしたり
時にはそっくり抜け落ちることもあると聞いた
あいつのことなんか、このまま忘れてしまえばいいんだ
思い出したって、いいことなんて一つもない
「いい天気だなぁ」
静かに窓の外を見ていたニノ
「体調も大分良くなったし、散歩に行きたいんだけど…いいかな?」
「あ~、うん、どうかな」
確かに身体は元に戻りつつあるけど
心はどうなんだろう
「今日は朝ごはんも全部食べたんだ
だからこのままなにもしなかったら太っちゃいそうだよ」
引き離したあの日から、あいつの名前は呼んでない
会話にも出てこない
大丈夫…か?
「担当の先生に聞いてくるよ
ちょっとだけ待ってて」
「ありがとっ」
まだ表情は固いけど、笑うことも出来始めてる
ニノの会社は急病扱いで待ってくれてるから
スムーズな復帰の為にも、外の空気には触れた方がいいよね
つづく