ぱーりぴーぽ・はじまり15と16 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















15




「あ…ごめんっ」




思わず抱き締めてしまった身体を、慌てて離した




「怪我、してない?」

「私がお守りすべき立場なのに…申し訳ございません」

「ニノに怪我が無いならいいよ」




咄嗟に、相手へ背を向けていた



あんな奴、簡単に落とせるのに

ニノを守ることを優先した



なんでだろう?



最近の自分がよくわからない






「騒ぎにさせちゃってごめんね、課長も怪我ない?」

「私のことはお気になさらないでください

社長に落ち度はございません」

「とりあえず、みんな無事でよかった

この周辺に近付けないように手配だけよろしく」

「はい」

「ニノ」

「はいっ」

「しばらく護衛をつけるけど、気を付けてね」




はぁ…疲れた






社長室には、応接室を兼ねたこの部屋と

あともう一つ、奥にプライベートな部屋がある



ほとんど使わないけど、たまに泊まり込む時に寝たりする部屋



そこへは誰も勝手には入ってこない


完全なプライベート空間




社外へ出ると周りに無駄な迷惑掛けそうだから

今日はそこで寝るかなぁ




「ニノ、お疲れ様


また明日」




せっかく早く終わったのに

つまらない夜になっちゃった
















16




奥の扉を開けて、灯りをつけた


バーカウンターに入って、手近にあったワインを開ける



それに合うグラスを持ってテラスの椅子に身を投げ出した




「あ~ぁ…なんだかなぁ…」



ちょっと触っただけであんなに醜くなるなんて



「俺の社長…?

あはは!馬鹿か!

誰がいつお前のもんになったんだよ!」




これだから嫌なんだ



執着なんて醜い以外のなにものでもない




「あ~…胸糞悪い…」



グラスの中身を、一気に喉へ落とした






月が真上に来て、灯りのないここを照らしてる



「ニノは…無事に帰れたかな」



家へ送り届ける手配はしたけど

その無事を確認したくて、社長室へ足を向けた




「あれ…灯り…?」



全灯のまま消し忘れるなんてニノらしくない



机の電話に手を伸ばして


身体が固まった



外へ続く扉の近く



音もなく、人が立って居た




「お帰りですか?」




ニノが居る



そんなこと、さすがに予想してなかった





「…びっくりした


そんなところで、なにしてんの

車、用意されてたでしょ

もう危険はないから安心して帰りなよ」
















つづく