ミステイク・4 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















前後の会話を何度も思い出してみたけど、やっぱり呼んでない気がして


なんで発動したのか分からない



だから、解いてしまう前に


最後にもう一回だけ

あの幸せな時間を、試させてもらってもいいかな…




「大野さん」

「ん~?」

「あの…もう一回だけ、…ごめんなさい」

「ん?なに?なんのこと?」



どさくさに紛れてとか、うっかりとか、呼んだことすら覚えてないとかじゃなくて


最後だけはちゃんと


呼びたくても呼べない、あのキーワードで




「智」




大野さんがビクンッて震えた



「和也」



…来た



キラキラな熱い目

甘い声で躊躇いなく呼び捨てにしてくれる大野さん



「ねぇ…和也はなんでそんなに可愛いの?」



ぎゅっと抱きしめられて、耳元で囁かれる



「なんで…ですかね?」



ごめんなさい、それは俺が言わせてるだけで

ただの錯覚なんです



「和也とちゅーしたい、ちゅーしたくて堪んない

ねぇ、和…和也…

ちゅー…してもいい?」



悩まし気な表情で、何度も名前呼んでもらえて

ちゅーしたいって詰め寄ってもらえて



「和也にちゅーしちゃうからね」

「…うん」




あぁ、チョー幸せだぁ…









パチン



指を鳴らす




「……あれ?」

「どうしました?」

「なんか…」



少し不思議そうな顔してるけど、瞳はいつもののんびり色



「俺のこと、どう思います?」

「どうって?」

「可愛いですか?」

「まぁ、普通に」



あえて聞いてみても



「キスしたいですか?」

「は?」



距離を近付けてみても



「智っ!」

「な、なに?どうした?」



キーワードを叫んでみても


なにも変わることなく、いつもの大野さん



解けたんだ

よかった



…けど、ちょっとだけ寂しいな





「今年も年末まで走り続けることになりますね~」



ソファーに深く座って、なんとなく流れてたテレビを、なんとなく見た



「和也」

「…え?」



不意に影が見えたと思ったら


熱い瞳が真正面から見つめてた



「なん…で…」



まさか、まだ解けて…ない…?



「いや、そんな固まんなよ

呼ばれたから、呼び返してみただけ」


「…あぁ…そうですか」



…なんだ、びっくりした


さっき俺が叫んだから、それにノッてくれただけだよね



「たまにはいいよな、呼び捨ても」

「そうですね、たまにはいいですね」

「たまには…な?」

「…はい?」

「キス、も…な?」

「あっ…んっ」



これは、どういうことだ?



「和也はいつでも可愛いよ」



まさか、大野さんにしてやられた?



「よしよし、かずなり~」



いや、ただの天然か?




あぁ…



わっかんねぇ…




どれが上手くいったのか、なにが成功してたのか、誰が誰に乗せられただけなのか


どれもこれも分かんねぇー!




けど、今が幸せだから、どっちでもいいやっ





















終わり




お粗末様でしたm(_ _)m