※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
テレビの前に腰を下ろした大野さんの隣に座る
「まずは録画、するんですよね?」
「そう…それで番組にニノチャプターを…つけて、それで、あの…」
「つまり、これだよね、俺のドアップ、で?」
「…………する…の」
ほほぉ~!
それはそれは!
いいね、絶対可愛い!
「それ、見たいなぁ」
「えっ?!」
「どんな風にするのか見てみたい」
「今?!今はっ…ニノが居るから、必要ないし…」
「いいじゃん、見せて?」
「でも…」
「見せてくれたら…あとで本物もたくさんしてあげるから…ね?」
耳元近くで言って、ふるふるっと肩を震わせた大野さんから少しだけ離れた
「こんなの…気持ち…悪くない?」
こっちを振り返って不安そうな顔してる
「全然、すっごく嬉しいですよ?」
満面の笑みで腕を伸ばして、リモコンを手渡した
少し震えてる指がボタンを押すと、番組が冒頭から再生される
チャプターを送る
俺で止まる
カメラに対面して笑ってる平べったい俺と、それを見つめる生身の大野さん
ゆっくりと距離が近くなって、唇が、画面に触れた
『…キス…する…の』
会えない時間が増えて、一人で過ごす時間が増えて、でもそれは苦ではない
けど、それでも俺を想う時に、大野さんがしてること
ちゅ
微かな音をさせて、唇が離れた
画面が僅かに汚れて見えたのは、これだったんだ
キスが終わると、次のチャプター
今度は横向きの俺で止まる
すると大野さんも角度を変えて、頬と頬を重ねるようにして、唇を画面に触れさせた
「ん…ニ…ノ…」
こういう時の集中力も半端ない
画面の俺へ ね だ る ようにして
薄 く 唇 を 開 けて、 舌 先 を 震 わせてる
…ゾクゾクするなぁ
まるで 一 人 エ ッ チ を 見せられてる気分だ
「大野さん」
「…あっ」
背中から抱きしめると、はっ…と我に返った
「ごめんっ…俺っ…」
「見せてくれてありがと」
「ごめんね!一人の時にっ…どうしても…こんなの気持ち悪いよね…」
「俺はすっごく嬉しいよ?」
「…ほんと…?」
「だってね?見てたら…大野さんにキスされてる気分になっちゃったもん」
それだけじゃなくて
これはアレだな
まさか自分にもアレするなんて、思わなかったな
「…する?キス、本物の俺と…する?」
肩に乗せてた頭を傾けて、顔を横から覗く
「…うん、する…」
「…ん、しよー…」
無機質な物に触れてたせいか、大野さんの 舌 先 が少しだけ冷たい
「ん…んふ…ぅ…」
それが 溶 けるまで、たっぷりと 絡 ませた
「あ…あっ…ニノ…ニノが…」
「ん…なに…俺がどうしたの?」
「んっ…ニノにっ…見られてるぅ…」
でっかいテレビには、さっきまで大野さんにキスしてもらってた俺がまだそこに居た
「ホントだぁ…見られちゃってるね…?」
「あっ…そこっ…んっ」
「 イ ク とこ…見せてあげようね?」
「ひっ…ゃっ…ぁああーっ」
変わらず笑ってるけど、なんだかさっきの俺と似た目をしてるように見えた
それは…嫉妬ですか?
だろうね、こっちには熱があるもん
息も、動きも、意思もあるもん
でも、いいよねぇ?
君はいつでも大野さんを独り占め出来るんだから
今日はそこで見てなさい
お前なんかに負けねーからな
終わり
お粗末様でしたm(_ _)m