「あっれ~?転がらない?おぉ~びっくり~」
曖昧になった意識が背負われて、箱が上へ動いて、ベッドへ運ばれた
「これで狙ったところを外さずに突けるね?」
雅紀のと俺のとでぺとぺとになった身体を丁寧に拭かれる
「まぁ…く…」
「にのちゃんの元気くんは落ち着いた?」
「ん…」
器用な手に髪を梳かれて、その心地好さに目を閉じて頷く
幸せな安心感と、幸せな気怠さ
トゲトゲしていた俺はどこかへ吹き飛ばされてしまった
雅紀の側が心地よくて、眠気に誘われる
「俺のびんびんくんはぁ…」
ほんとにびんびんだったね
俺なんてもう 壊 される寸前よ?
…雅紀になら、 壊 されてもいいんだけど
「にのちゃんのお望み通りまだまだ元気くん!」
…え?
「せっかく転がらないベッドを準備してくれたんたから、ちゃんと試さないとー!」
「ちょっ…」
眠る準備に入っていた瞼がパチッと開く
ウキウキしながらこのマットを買った、早く試して欲しいと思ってた
だけど、あれだけした後なのにマジで今から試すの?!
「ちょ…待っ…」
開 かれた 足 の 間 には、すでにやる気満々の雅紀がスタンバイしてる
「嘘…もうそんな…」
「煽ったのは、にのちゃんだよ
勝手に寂しくなって、またため息でもついてイライラしてたんじゃないの~?」
「違…」
「にのちゃんの口は平気で嘘言うからね、身体に直接聞くね?」
そこはもう今日だけで数えきれないほど 突 かれてる
雅紀によって、雅紀のカタチにされた俺は、簡単に雅紀を飲み込んだ
「あ゙っ…やっ…」
せっかく綺麗に拭いたのに、またぺとぺとにする気?!
「さっきみたいに~、俺に素直に手を伸ばす?
そしたらおてて繋いであげてもいーよ?」
「あっ…この…あぅっ…体力…馬鹿がっ」
「ふふふ~ 悪態ついてもダメ~」
「やあっ…やっ…ぁああん…」
嫉妬も、腐敗も、悪態も
こいつには全く通用しない
それが悔しくて悔しくて
こんなにも
嬉しい
今宵の185階は、待ちに待った激しい風が吹いている模様です
終わり
にのあいさんリクエスト・かず君大好き様、アメンバー様