ヤンデレとヤンデレの事件簿② | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。






















②俺に見惚れるな事件




「今の顔、すごく格好いい」

「立ち姿が美しいなぁ」

「あぁ…格好いい…もう痺れる…」



俺を見て、うっとりとした顔で言う

脇目も降らず、一心に見つめて言う



それが、最高に腹立たしい




「ニノ」

「はい」

「ニノ!」

「どうしたんですか?」

「俺を見るな」

「…え?」



顎を掴んで、こっちを向かせる



「俺を見ろよ」

「貴方しか見ていませんよ?」

「そんな顔でそんな声で俺を褒めたりすんな」

「だから、貴方のことを…」

「それ以上褒めたりしたら、過去の自分をぶん殴りたくなる」



わざわざ高画質で録画して、食い入るように観てるラブコメ



俺がなにかする度に甘い溜め息を吐いて


頬を染めてぽーっとして



それが自分を観ているのだとしても、少しも嬉しくない




「大野さんが頑張ってる姿をこの目に焼き付けたら駄目ですか?」

「駄目じゃないけど、駄目だ」

「ふふっ」

「なに笑ってんだよ」

「それは…ヤキモチかなぁ」



そうだよ、俺がヤキモチ妬いてる



恋する社長

ニノ以外に恋してる俺



芝居だけど、こんなの見たらヤキモチ妬いてくれると思ってワクワクしてたのに

そんな顔で、そんな声で、今の俺よりも好きそうな顔されたら落ち着かないに決まってる




「大野さんが好きです

演じてる大野さんも、好きです」

「どっちが一番なんだよ」

「一番…」

「即答しないってことは、今の俺よりも好きな奴が居るってことだよな?」

「だってね?」

「もう聞きたくない」



どんなに素晴らしい作品に出ても、どんなに面白い番組に出てても

今のニノよりも好きなニノなんて存在しない



この「好き」だという想いも、一秒毎に更新されて、一秒前よりも好きになってる



過去のニノが今のニノに敵うわけがない




「一緒に観ましょう?」

「やだ」

「私は観ますね」


「だから観ないって…」


「あ、ここ、素のパーセンテージが高い大野さんだ、滲み出てる…ほら、瞬きが演技じゃなくて大野さんになってる

ここは集中して社長、ここは恋してる社長


テンパったりして可愛いな

でも、本気で恋してる大野さんとは別物

私と一緒に居るときはもっと熱い瞳で…強く抱き締めてくれる」



少しだけ驚いた


的確に、ピンポイントで当ててくる

瞬きなんて半分無意識なところまでしっかりと




「…分かってんじゃん」

「分かってるから、観れるんです

もし、私と居る時よりも熱く燃えるような目でこの女を見たら…」

「見たら?」

「このテレビを殴り潰してたでしょうね」



冗談を言うことはあっても、嘘は言わないニノ


穏やかで、華奢で、暴力とは無縁なニノが手を血だらけにしながらこのテレビを殴り続ける



それは少しだけ…



「私にそんなことさせないでくださいね?」

「させねーよ」



俺のこの言葉にも嘘は無い

だけど、嫉妬して怒り狂う姿も、いつか見てみたい



俺の為に狂うニノ



…最高だ





本日も晴天



我等ヤンデレ街道驀進中





















終わり