せかむぢゅ♡図書委員の初恋・3 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「鮫ちゃん棒読み過ぎ!もっとこう…感情込めてみて?」



棒読み?

確かに感情は見えにくいかもしれないけど、鮫島くんらしくて僕はいいと思うけどな



「だって美しくないじゃないか」

「…え?」

「鮫ちゃん?!」



シンデレラ役になった女の子は、クラスの中でサクラさんに次いで人気者

可愛いか可愛くないかで言ったら、可愛いほうだと思う



「美しくないものを美しいと言わなければならないストレスを、相葉は考えたことがあるのか」

「鮫ちゃん!そんな言い方ないでしょ!」

「美しくないものは美しくない、これはただの事実だ、言い方の問題ではない」



マサキくんがすぐにフォローを入れてたけど


シンデレラ役の女の子はすごく傷付いた顔をしてた



「ふんっ」



それでも鮫島くんは、自分の言ったことを曲げようとしない


筋が通ってて、すごく格好いい!






「お疲れ様で~す!

練習、進んでますかぁ~?」



全校の学級委員長が集まる中央委員会に出席していたサクラさんが、教室に戻ってきた



「う、うん、途中までいいかんじだったんだけどね?」

「どうしたの?」

「ごめんね、ちょっとだけ問題発生中なの」



マサキくんから事の次第を聞いたサクラさんは

腰に手を当てて鮫島くんに近付いていく



「鮫島くん」

「…なんだよ」

「正直な気持ちを言うことはとても良いことだと思います

でも、それで傷付く人が居るということも考えなくてはいけないと私は思います

この意見に対して、なにか言いたいことはありますか?」



正面からはっきりと言い切ると、大きな瞳で鮫島くんを見つめた



「…なんで嘘を言わないといけないんだ

そんなこと俺には出来ない」



鮫島くんも一歩も引くことなく、言い切る



「みんなで協力して、楽しい学園祭にしたいとは思いませんか?」

「楽しいの定義は人それぞれだろう


君のそれを無理矢理押し付けるのは止めてくれ」

「そうですか、分かりました」



サクラさんはふぅと息をついて、マサキくんといくつか会話を交わした

そして、未だ落ち込んでしまっているシンデレラ役の女の子を連れて、教室を出ていった




教室の雰囲気は、凍り付いたように冷たい


その中心で立ち竦む鮫島くんに駆け寄る



「これで…よかったの?」



強い眼差しは変わらないけど、静かに閉まった教室の扉をずっと見てる



「嘘なんか言えない」

「うん、そうだよね!それでいいと思う!」



僕は鮫島くんの一番の味方だよ!





「はい!仕切り直してぇ、配役交代しよー!」



ぱん!と手を叩いたマサキくんが新しい提案をした



「鮫ちゃんが美しいなって思う人にシンデレラ役をお願いしよう!


そうすれば台詞も言えるよね?」

「…ここには、居ない」

「ダメダメ~、そんなこと言ったら劇にならないじゃん?鮫ちゃんは王子様なんだからさ」

「だから、居ないもんは居ない」

「可愛いな~でもいいよ?」

「居ない」

「小動物みたいだなー!でもいいからっ!」

「小動物…」



鮫島くんがどんな女の子を選ぶのか興味津々な僕は、この会話を間近で聞いていた

















つづく