部屋の外・21 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「カズっ 終わったの?」



立ち上がって、カズに近付こうとしたら


「あなたは黙ってて」


翔くんに遮られた



今さっき「なにやってんの?」って俺に聞いてたのにー?!




「カズ、大丈夫?なにかされた?法的に抹殺しようか?」



…怖っ!!



「ちょっと俺…突然でびっくりして

そのあともなんか色々あって…」

「…色々?」



目で殺す勢いで睨まれてますっ!!



「勝手にテンパって、涙出ちゃっただけだから」

「智くんに泣かされたんじゃないのね?」

「それは、違う」

「そう?なら、いいや」



…危なかったぁ


今のマジで危なかったよ!




「定期点検お疲れ様、予定よりかなり早く終わったんだね」

「うん」

「ここに来る前 サイトは確認したけど、異常無し?」

「この前のバグの影響で少し書き換えたけど、運営に支障は無い」

「じゃあ、報告書は明日でいいから、今日はもう帰りな」

「うん」



翔くんに頭をぽんってされた後、カズが可愛い顔してこっち向いてくれたから

引き攣ってた俺の顔は一瞬で綻んだ





帰り支度を終えるのを待って、カズの横に並ぶ



「眠くない?」

「夜通しの作業とか慣れてるから」

「そっか、じゃあ…」

「智くん」

「はいっ!」



硬質な声で呼ばれて、パッと翔くんの顔を見た



「約束、忘れてないよね」

「はいっ!」

「無理強いは?」

「しませんっ!」

「よし、カズ、お疲れ~」



保護者じゃないって言ってたのに

翔くんってば完全に過保護な保護者じゃん!



はぁ~


怖かったぁ~









二人で地上へ降りると、朝日はまだここまで届いていなかった




「どうする?」

「サトシはこれから仕事あるんじゃないの?」

「ある」

「…だよね」

「カズは?」

「明日の昼過ぎから」



出勤時間まで3時間

余裕で抱ける

今までは1時間だからね、むしろゆっくり抱けるよ



「うち来る?」

「えっ?」

「それともホテルがいい?」



今はもう指定される部屋は無い



カズと、どこへでも行ける




「…サトシんちがいい」



ポポッ

音が聞こえるくらい、耳と頬が赤くなった



そんな反応されるとここで抱きたくなっちゃうな~




「カズ、はい」



手を差し出す



「なに?」

「誰も居ないし、手、繋ご?」

「…うん」



遠慮がちに伸ばされた手を、ぎゅっと握った




「朝の空気っていいね~」

「そう?」

「おぉ~、赤い糸だっ」



ビルの隙間から届いた朝日に繋いだ手を掲げると


明るく照されて、赤く染まった



「ほんとだぁ…」



嬉しそうにそれを見てるカズに、ちゅっと口付けする



「ROUGE、最高!」

「え~?」

「カズ、天才!」

「あははっ」



朝の道を、二人で歩き始めた





















終わり




再び部屋の中へ続く…