※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
⑤大野さんの場合
若干ギリだったけど、ここまでは全てセーフ
「大野さん」
「なに~?」
この人、見てないようで見てるけど、やっぱり見てないから
バレない自信ある
「ねぇねぇ、大野さん」
「ん?」
よし、振り向いた
「コーヒー飲む?」
「…え?」
「コーヒー」
「え…えぇ、コーヒー…」
「オイラが淹れてあげる」
大野さんは、普通にコーヒーを準備し始めた
今、振り向いた…よね?
この俺の顔、見たよね?
「どうしたの?座れば?」
驚きも不審さも感じられない
もしかして、なんの躊躇もなく俺だって思ってる?
いやいや、そんなはずはない
この保湿クリームの効果は実証済みなんだから
「あのさ、あのぉ…俺のこと、どう思う?」
「好きだよ」
「あ…ありがと……じゃなくて!」
「ん?」
「俺のこと!ちゃんと見てる?!」
間近まで近付いて、顔を寄せた
「んふふっ 近い~」
なんだ?この人…
まさか知らない人にこうやって迫られても
いつものようにふにゃふにゃ笑って受け入れるわけ?!
「ダメじゃん!」
「へ?なにが?」
「知らない人から詰め寄られてるのに!」
「知らない人?」
「だから今!俺に!!」
「ニノは知らない人じゃないし」
「……え?」
「変なニノ~」
…俺を俺だと思ってんの?
なんで?!
つづく