共に手を・3 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















当たり前のように過ぎていく日々


仕事をして、笑って、家へ帰って、寝る



変わらない毎日なのに、地球上の空気は段々と薄くなっている気がした



なんでこんなに息苦しいんだろ…



身体の機能を止めて、時間も止まって欲しい

それが無理なら、一気にその瞬間まで飛んでしまいたい













ホテルのベッドで目覚めた



飛び切り薄くなっていた空気を胸いっぱいに吸い込む



「ついに来たね…」



大野さんの気持ちが変わってるかもしれない

明日は初日だから、リハが長引いて会えない可能性もある




「怖い?」



自分に問う


胸に手を当てて、答える



「怖い…けど、大野さんと一緒なら、怖くてもいい」



この手は、大野さんと繋がってる



だから、大丈夫






無事にリハを終えて、打ち合わせ等の諸々も全て終えた



間もなく大野さんの誕生日がやって来る



冷蔵庫に入れておいたケーキを持って、部屋を出た




コンコン



「俺です」



きゅっと握った手で、ノックした






「おつかれ~」



迎えてくれた大野さんは、濡れた髪を拭いていた



「早かったね…って、あれ?シャワーは?」

「あっ…」



…そういうの、全部忘れてた

汗と埃にまみれたプレゼントなんて有り得ない



「ごめん、出直すね」

「ここで浴びちゃえば?」



タオルを渡される




今さっきまで大野さんが使っていたバスルーム

程よい湿気の中に、大野さんの香りが混ざってる



「ふぅ…落ち着け」



念入りに身体を洗う



「ついに、来たんだ」



大野さんが欲しいモノを渡す時




急に要らないって言われた時の為に、俺は常に冷静でいなくちゃいけない

身体なんて繋げなくてもいいんだから



少しずつ重ねてきた心と、二度と離さないと決めた手



その二つがあれば、こらからも二人で穏やかに過ごしていける




「…ふぅ~」



薄い空気を懸命に吐く



「よし」



カチャ



部屋へ向かった

















つづく