※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「なんで俺から離れようとするの?」
「してませんよ、一緒に暮らすって時点でずっと側に居るってことですから」
「ずっと一緒?」
「はいっ」
「じゃ、一番初めのこれで決まりだね」
「うん…えっ?!それはダメ!」
「あれ~?」
不動産会社を回る前でよかった
もしお店でこれを繰り広げてたら、うっかり即決されるところだった
「ちなみにですけど、このマンションはどうやって決めたんですか?」
広くて住みやすいからですよね?
ここよりグレードが落ちはのは嫌だよねっ?
「どうやってって…なんとなく?」
「なんとなくぅ?!」
「会社から程よい距離で、お薦めですって言われたから」
…無頓着!大野さんらしい!
でも、そっか、だったら…
「これ、俺のお薦め物件です、なんとなく、いいですよね?」
「大切なニノと住むところをなんとなく決めるなんて有り得ない」
こんな時だけ強いこだわり?!
駄目だ…
間取りさえ決まる気がしない
「えっと…部屋は、俺が次の休みに回ってみます」
今日の成果として、次のステップだけは決めておかないと
「図面で見るのと実際に見るのとじゃ印象も違うと思うし」
ここに住み慣れてる大野さんには、かなり狭く感じるってこと
上手く伝えなくちゃっ
「次の日曜日?
俺も行く~」
「あれ?大野さんは週末、出張入ってましたよね?」
「仕事よりこっちのほうが大事」
「ダメです、仕事してください」
「俺から離れる為の部屋…決めちゃうんだ…」
ぎゃっ!やばい!
大野さんがしょんぼりし始めちゃった!
「違いますよっ 見るだけ!ちょこっと覗くだけ!
どんな部屋かなぁ~?
大野さんの側にずっと居られるかなぁ~?
ってことを見るだけです!
見た部屋の画像、すぐに送りますから!
ちゃんと情報共有しましょうね?
二人のこと、一人で勝手に決めたりしませんからっ」
だから大野さん!元気出してっ!
「…ニノは?」
「俺?」
「ニノの画像じゃないと元気出ない」
「じゃあ、手とか?なにかしら写り込むようにします」
「時々ニノだけのも混ぜてね」
部屋を見に行くのに、部屋を撮らずに、俺単体の自撮り?
不動産会社の人から物凄いナルシストに思われそうだな…
「分かりました、混ぜますから
大野さんはお仕事頑張ってくださいね?」
「脱いでるやつも送ってくれたら頑張れるかも」
「分かりました、抜いでる……ん?」
つづく