傘を持つ豚・8 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「大野サン、ちょっとこっち」

「ん?」

「俺を唇に近付けてみて」

「え?!食べるの?!」

「いや、そこはあなた、気を付ければ食べないでしょうよ」

「あ…うん、そっか」



びっくりしたぁ


そうだよね、俺が気を付ければいいだけだよね



万が一にでも口に入れてしまわないように唇をぎゅっと結んで

言われた通りにニノを近付けた



…ぷに



なにかが唇に触れた



「…あれ?」



そこからふわふわ~っと…なんだろう?

優しさ?みたいなものが広がっていく




「どう?」

「…ひりひりしない」

「お~!やったぁー!」

「すごい…ニノすごいよ!治ったよ!」

「えへへ~ 俺って、すごい?」

「天才!」



担当の傷じゃなくても、元々備わっている力で痛みを和らげることが出来るんだって

ニノは得意げに教えてくれた



さすが傷専門の妖精!




「こんなことも出来ちゃうなんて、ニノほんとにすごいよ~」


「えへへ~」


「手で唇を触っただけ?」


「唇で唇を触っただけ」


「へ?」


「だから、こう、ん~って」




…妖精とキス!!





「それ…いつも飲んでるけど、美味しいの?」

「え?あ、あぁ、うん、仕事終わりのビールは格別だよ」



衝撃の事実にぼんやりしていると


ニノの興味は他に移っていた



「へぇ~」


「ニノは?お酒飲める?」

「妖精にそんなもの進める奴は居なかった」

「飲んでみる?」

「えっ?!いいの?!」



目をキラキラさせて、早く早く!と急かすから

スプーンを持ってきて、ビールを数滴落とした



「一気に飲んじゃダメだよ?」



飲みやすい位置まで持ち上げると

クンクンと匂いを嗅いでから



「いただきます♪」



勢いよく飲み干した



身体と器のバランスがおかしくて


優勝した力士がお祝いのお酒を飲むみたいになってる~



可愛い~!




「どう?美味しい?」

「…苦いっ」

「それが段々癖になるんだ~」

「へぇ…人間ってやっぱよく分かんないや」


「んふふっ」



袖で口をきゅきゅっと拭いて、すっごく苦そうな顔してて

その仕草も可愛くて、笑ってしまった









「…でね、そんな大きな傷も担当するんですよ~」



今夜は、これまでにニノが担当した傷の話をたくさん教えてくれた



「それは大変だね~」

「そう、大変…だったぁ…」


「ニノ?」

「ん~」

「眠いの?」



なんだかニノがぼんやりしてる


…珍しい



濡れる概念が無いのと同じく、寝る概念も無かったような…




「あ~…あっち~」

「…あち?…熱いの?」

「急に熱い~なんだこれ~」



白い肌がふんわり赤くなってて

頭がユラユラと左右に揺れ始めた

















つづく