叫んだ余波・2 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















大野さんも、幸せになってくださいね



…なれないよ

俺が幸せになんかなれないってこと、分かってるでしょ?

だから、君も幸せになんかならないで



俺とこっちで不幸になろう

不幸の中で、二人きりで幸せになろうよ



ね?

そうしよう

だから、行かないで



今まで、ありがとう、大野さん



行かないで…

幸せになんかならないで…



じゃあね



行かないで



バイバイ



いつものように微笑んで、頬に優しく触れてから

真っ白な背中が離れていく…




「ニノ!!」

「わっ…びっくりしたぁ」



ニノの匂いと、ニノの気配



ここは…?



「どうしたんですか?」



ニノが隣に居る

…俺と一緒に居る不幸を、選んだの?



「怖い夢でも見ましたか?」

「夢…?」



あぁ…またアレか



妙にリアルで、生々しくて、泣くことも出来ない夢



繰り返し見ていたそれは

毎晩少しずつ先へ進んでいって

今日はついに、俺から離れていくところまできた




「そうかも…ごめん」

「すごい勢いで呼ばれましたけど…

その怖い夢に、私が出演してました?」

「…どうだったかな、覚えてない」

「汗も冷たいし」



指先が頬に触れて、思わずそれを払った



「あ…ごめん、大丈夫

水、飲んでくる」



…別れの合図じゃない



目の前のニノにはなんの罪もないのに

今は触れられることも、側に居ることも苦しくて

そこから逃げ出した




カチ コチ




一口だけ水を飲んで、何度も深呼吸をする



あの夢は、何度見ても慣れることはなくて

毎晩毎晩、新鮮に傷付いた

そこから流れる血で溺れそうになって、苦しくて目が覚めるんだ



「大野さん?」



いつか現実に起こる事だから、今のうちに準備しとけよってことかもしれない
















つづく