※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「カズっ」
「はいっ」
「今日はこれで遊ぼうぜっ」
「駄目ですよ、本日の読物を終えてからでないと」
「バレねぇって、裏の堀へ行くぞっ」
「駄目です」
「なんだよ~カズはほんと真面目だなっ」
「潤様は本当に自由奔放でいらっしゃいますね」
容姿端麗、頭脳明晰、人の上に立つべき華やかさと統率力
全てが揃っている
なにも悩みなどないんだろうなぁ…
「カズ」
「はい」
「俺らももう十六だろう?」
「はい」
「最近さぁ、爺やとかお婆様に契り候補に会えってしつこく言われるんだよ」
「…契り」
「十八になったら結べるって言われてもさぁ
一生添う者をそう簡単には決められないよな~」
「そう…ですね」
「俺は理想が高いんだよ」
「それはよろしいことです」
「こいつ!って奴が現れるまで、このままでいいよな?」
「はい、潤様がこの方だ!と思われる方がきっといらっしゃいます」
「だよなー!カズなら分かってくれると思ってたっ
よしっ 裏の堀に行…」
「駄目です」
「なんだよもーっ!」
「あははっ」
大きなお屋敷のご当主ともなれば、選ばすとも素晴らしい候補は勝手に寄ってくる
旦那様も、もちろん例外ではないはず
なぜ俺なんかを選ぼうとなさったのだろう…
全く分からない
「和也」
「はいっ」
「用事が終わったら私の部屋へおいで」
「あ……えっと…」
「和也?」
「あの…それは…」
旦那様の寝所へは、入りたくない
あそこへ入ると胸が苦しくて、いてもたってもいられなくなる
「そんなに嫌だとは知らず、契りなどと口にして悪かった
これからも世話役として励んでくれ」
「あっ…」
…行ってしまわれた
どうお答えすればよかったんだろう
つづく