僕の手を・27 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















引き寄せていた背中から力が抜けると

荒い息を飲み込んで、すぐに身体を反転させた



まだ見られたくないって


触って欲しくないって思ってる…?




「大野さん…大丈夫だよ」



何回でも言うよ



「俺は傷付いてないよ」



だけど、振り向いた大野さんの目は、なにも映してない




「嫌って言ってたのに、触ってごめんね

身体、楽になった?」



ゆっくり問い掛けたけど、その目に反応はなかった





大野さんはティッシュの箱を側に置くと

数枚を上に引いて、無言で俺の手を拭き始めた



「大野さん、俺は傷付いてないよ、大丈夫だよ」



言葉は空を舞って、ボトボトと床に落ちていく



…寂しいと思うのは違う


焦っても意味はない



今は、大野さんの気持ちを楽にするのが最優先だ





何度もティッシュを変えて、俺の手を拭き終わると

自分のは適当に処理をして、服を身に付けた



「…来て」



服を掴まれると、向かった先は洗面所



ジャー


水が勢い良く出された



「なに…するの?」



問い掛けには応えないまま


ハンドソープが入ったボトルを過剰に押すと

俺の手を洗い始めた



手のひら、手の甲、指とその間

丹念に洗われて、泡が流される




…これで、気が済んだかな?



ほら、見て

俺の手は傷付いてないんだよ



心も、大野さんを想ってるだけ

傷付いてないよ



服で手を拭こうとすると、またボトルから泡が過剰に出された




「また…洗うの?」



四つの手が泡で見えなくなって、また水で流される



そしてまた、ボトルに手を掛けようとするのが見えて

その腕を掴んで止めた



「大野さん!ありがとうっ

ほら見て!もう綺麗になったよ!」


「…そうなんだ、よかった」



感情の見えない声でつぶやくと


大野さんは水を止めて、近くの棚を開けた



「…これ、よかったら使って」



どこかで貰ったらしい贈答品の真新しいタオル

そこに掛けてある、大野さんがいつも使ってるであろうタオルでもいいのに



「…ありがと」



綺麗に洗われた手を拭いた

















つづく




パソコンと携帯のブログ背面を変更しました。


ただひたすらに、ずーっと真っ黒でしたので、少し気分を変えて、水玉を入れてみました。


黒チョコには可愛すぎますでしょうか…(((゜д゜;)))