血炎・34 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「ニノ、こっち」

「…はい」



これも練習だからと言われて

一つの布団に、二人で横になった



大野さんが寝づらくないように少し間を空けたら


「寒い…もっとこっち来い」

腕を掴まれて、引き寄せられてしまった



とくん

とくん



大野さんの鼓動が直接聞こえてくる




また「守られている」感覚が甦る…









「さっきは…酷いこと言ってごめんな」



「…酷いことって…?」

「親をクソとか…ごめん」

「あぁ…気にしないでください」



親がクソだなんて、全然思ったことなかったけど

大野さんに言われて、なぜか胸が軽くなった



「…弟だと思ってるから」



…弟?

俺が大野さんの弟?



「血が繋がってたら好きじゃなきゃいけないとか

血が繋がってないから家族じゃないとか

そんなことないと、俺は思うよ」



「…血?」



「ニノはさ、痛いとか寂しいとか、言っていいんだからな

泣きたい時は泣いていいんだからな

俺が聞く、涙が乾くまでちゃんと見届けてやる」




昔から大野さんの言葉は、俺にすんなり入ってくる



今も大野さんの身体から直接響いてくる言葉は

俺を震わせて、染み込んでいく




「いいな」

「……はい」


「俺は…ニノの兄ちゃんなんだろ?」

「…はい、ありがとうございます」





大野さんが今話していた言葉を

俺がきちんと理解出来るまで時間が掛かるような気がする



だけど



生涯大切にしよう



そう思った









「ニノが嬉しくて、俺に出来ること、なんかあるか?」

「…え?…なんで…そんなこと…」



大野さんには、今も、今までも、嬉しいことたくさんしてもらった

だから、これ以上なんてなにもない



そんなこと望んだら、きっと罰が当たる



「練習付き合ってくれたから、そのお礼」



その練習もダメダメだったのに

大野さんは優しいな…




「一個だけ…あります」




その優しさに甘えて、今の一番の望みを

言ってもいいですか?





「なに?」

「これからも…俺で…練習して欲しいです」



二度も失敗してるくせに、こんなこと言ったら迷惑かもしれない



だけど、もしまた練習が必要になったら

俺で練習して欲しい



このぽかぽかする場所に、また来てもいいという、約束が欲しい




「…分かった」

「ありがとうございます」



本当は練習なんてもう必要なくて、二度と声が掛からなくてもいいんだ




「大野さん…ほんとに…ありがと…」




この約束を貰えただけで

俺には充分だから















つづく