旅立ち・20 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『再会』の続きです。





















先生と一緒に行ける



本当に、そう思ったんだ




「でもね、無理だよ、ニノ」




……無理?


なんで?



行けます


俺は、先生と一緒に行きます





「俺は一ヶ所に、長くても半年しか居ない

呼ばれたら全国どこでも行くし、海外から呼ばれることもある」

「だから俺もっ」

「ニノ、どうやって生活してくの?

学校は?手に職でもあるの?」

「無いですけど、男一人ならなんとか…」

「甘いよ、悪いけど俺はニノを養うつもりはない

ニノの人生に責任なんて持てない

だから、連れて行かない」




俺は、何も言えなかった



ガツンと頭を殴られたような衝撃



ここに連れてきてもらってから

初めて、現実が見えた気がした




一緒に行きたいと言うだけの俺と

ちゃんと考えてくれていた先生



俺が考え無しに先生に依存しようとしてたから

だから「帰れ」って言われてたのに



先生に説明されるまで、その意味にも気付けなかった



なんて幼稚過ぎる…馬鹿な俺





「…ごめんなさい」



「俺こそ、中途半端なことして…ごめん」




自立も、自活もしてない、ただの子ども



先生と同じ時間が流れていたはずなのに

ただ歳を重ねただけの、馬鹿な自分



こんな俺が、先生と一緒に行けるわけがない…



今、やっと分かった





「明日…帰ります」



無理なんだ



「ワガママ言って、すみませんでした」



今の俺では、無理なんだ



「あと一晩だけ…ここに居てもいいですか?」

「うん、もちろん」




俺のバカンスはここで終わり



せっかく先生に教えてもらえたんだ

自分の意思で、人生のバカンスを終わりにする






先生がたくさん話してくれて、すごく嬉しかった



先生の中に、俺が居たって知ることが出来て

すごく…嬉しかったなぁ



これからも、そうであってほしいな



それを望むことは…許されますか?





「先生」

「ん?」

「好きでいてもいいですか?」

「……」



なにも言ってくれない


ダメかなぁ…



「勝手に想ってるだけ


それだけです

だから、先生を好きでいたいです

…ダメですか?」

「俺は、何も出来ないよ」

「望んでません」

「約束も出来ない」

「はい」

「ニノが…また寂しい想いするのは嫌だよ」

「しません


もう甘えません


帰ったら、ちゃんと前に進みます」



「…何があっても楽しんで、一つ一つ、卒業していけるね?」





















つづく




お知らせ



明日は更新をお休みします。


お昼に更新させていただいた『15周年の秘密』も、一日お休みします。



大阪へ行ってきます。