奏でる声音・30 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「はぁ~、とりあえず、ニノは帰れ」



間に入ってくれた翔さんが、呆れた声で言った




「翔くんっ」

「智くん、ここで話せること?簡単に解決することじゃないんだろ

これ以上ここで揉めるのは迷惑、分かるよね?」


「……そう…だよね、ごめん」



よかった、翔さんが側に居てくれるなら安心だ…



「…翔さん ありがと

大野さんをお願いね…じゃ」






楽屋を出て、廊下を早足で駆けていくと

掴まれていた右腕が、軽くなっていることに気付く



「なんで…いつも俺だけ…」



気味の悪い力を移した俺に

躊躇なく触れてくれた



また大野さんに力が流れてしまったかもしれないのに

一人だけ癒されて、楽になる





「大野さん…」



タクシーに乗って

軽くなった腕を、胸に抱き締める



せめて、気持ちが寄り添ってしまわないように

この想いを消滅させることが出来れば…



分かってるのに



「ごめんなさい…」



それさえも出来ないなんて、どこまで図々しいんだろう





好きな人を、傷付けることしか出来ない俺に



存在している意味は…ありますか?














ピンポーン




深夜にチャイムが鳴った



モニターを覗くと、翔さんが立っているのが見える



「…はい」

『遅くに悪いけど、開けて』




翔さんに全てを打ち明けたら

大野さんを守ってくれるかな…?



守ってくれるよね



そしたら大野さんも幸せだよね



大野さんが幸せになれるならなんでもいい



どうか、優しいあの人を

この世界から救ってください






「…いらっしゃい」



「落ち着いた?」

「うん、さっきは…ごめんなさい」


「いいよ」


「あの…実は、聞いて欲しいことがあって…」


「俺でよかったら聞くけど


その前に、はい」



翔さんが一歩、横へ動くと



「…お邪魔します」



大野さんが見えた




「…なんであなたまで来るの?


帰ってください」



「さっきは智くんが引いたから

今度はニノが引く番な」



・。゜・ニノ



「でも…」

「同じグループにいる以上、避け続けるのは無理だよ」



・゜。・ニノ



「でも…翔さん…」

「二人きりが嫌なら、俺も立ち会おうか?」



「あ、うん、そうしてもらえるとたすか…なっ?!…ん゙っ」



翔さんを玄関へ招き入れようとした時



急に腕を掴まれたと思ったら

壁に押し付けられて、唇が重なった

















つづく