二宮さんご生誕記念祭・2-2 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



1年3ヶ月後・2





















「お前宛に荷物が届いてんだよ」

「俺に?」



学校に俺宛の荷物が届いているらしい



「心当たりねぇの?」

「ない」



この不思議な状況に興味を持ったのか


松本が担任の後に続く俺のあとをついてきた




「差出人の名前がないから、お前と中身確認してから対処しようと思ってな」



なんだそれ、面倒臭い…



「そのまま捨てて良かったのに」

「大事なモノかもよ?」



大事なモノなんて、ここにはない

俺はただ静かに、平和に卒業したいだけなんだから




「これだけど」

「…え?」

「思い当たる人とか、物とか、あるか?」



担任に差し出された荷物は

平べったくて軽くて

木の匂いと油の匂いが混じるモノ



なんで…



「どうした?!」

「いや…先生、心当たりあるんで、持って帰っていいですか?」



俺はそれを胸に抱えて、急いで職員室を出た











「どうしたんだよ!大丈夫か?!」



「…ごめん、ほっといて」



松本が心配そうな顔をして追いかけてきたけど

これ以上何かを口にすると



気持ちが溢れてしまう…




「ほっとけねぇって!」



松本は、早足で先を急いでいた俺の腕を掴んで

振り向かせた



「なに…お前、泣いてんの?」

「……」

「その中身のせい?」

「…違う」


「じゃあ何?」


「大丈夫だから、ほっといて」

「泣いてるお前を一人にする気ねぇから

…どこ行くの?言うまでこの腕離さねぇぞ」

「……美術室」

「わかった」



泣いてる顔なんか見られてしまって

それの上手い言い訳も浮かばず

俺の行き先を聞いて手を離した松本は


トボトボ歩く俺の後を

何も言わずについてきた











「それ、一人で見たいならここで待ってる」



美術室の扉の前で

松本は静かに言った



「…いいよ、別に」



美術室の扉を開けると


変わらぬ初夏の風が吹き抜けた




「風がチョー気持ちイイ!」



松本は、ウーンと腕を伸ばしたと思ったら

椅子を一つ持って

すぐに窓際へ向かってそこに座り


校庭を眺めだした



…なんだよ



邪魔しませんよってサイン?



強引についてきたと思ったら

急に気を使って見せる



…いや、本当に優しいんだろうな



友達がたくさんいる奴って

やっぱり違うね、先生

















つづく