トナリデ・4 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『トラワレ』続編です。





















「こんな状態のニノを一人にして、帰るわけないでしょ」



俺はベッドへと運ばれて、そっと寝かされた



「…ごめ…なさい……」

「なんで謝るの?」

「さっき…帰れなんて…嫌な言い方…」

「ふふっ 言いたいことはいつでも言っていいんだよ?

はい、ちゃんと寝て

少しでも体力回復させて、明日の会議、頑張ろうね」




明日の会議、後日の最終プレゼン、それがうまくいけば


俺の企画は高い確率で決まる



もし、今日あのまま働いてたら


会社で倒れて、明日は完全にアウトだった



大野さんには、それがわかってたんだな…




「水飲むの、すごく辛いんでしょ?

氷舐めたらどうかなと思って

冷凍庫に入れといたのを取りに行っただけだから

…大丈夫だよ、ニノの側にいるよ」



俺が八つ当たりで騒いでも、そっくりそのまま受け止めて

綺麗に浄化されちゃった



俺の好きな人は、あったかくて、大きいよ



…やっぱり遠いなぁ





「はい、口に入れてみて」



唇に小さな氷が乗せられて

それを口に含むと、あっという間に無くなった



「水より楽に飲める?」


頬に当てられた優しい手に、顔を寄せて頷くと

「ん、じゃあもう少し大きいのでも平気かな」


大野さんが次の氷を手に取ったのが見えた



「自分で…」

起き上がろうとすると

「静かに寝てなさい

…動くと、食べちゃうよ」

肩をベッドに押さえ付けられた



「…ふぇ?…んっ!」

手に取った氷を自分の口に入れた大野さんが

俺に顔を寄せたと思ったら

そのまま唇が重なった



「ん……ぅ…んっ……」


何が起こったのかわからなくて目も閉じられないうちに

氷が俺へと移されて

大野さんの舌が、それを転がして、溶かしていく



「…うっ…ん……」



絡まる舌が冷たくて

すごく気持ち良くて

…意識が飛びそうになる




「ん……ぁ…はぁ…はぁ…」



唇が離されると、熱のせいかな…身体が甘く痺れて


熱い息が上がってくる…




「…はぁ…ダメ……大野さん…風邪が…」



移っちゃう、やだよ、ダメだよ



離れようとする意識を引き寄せて、力が入らない手で大野さんの肩を押すと

「貰いにきたんだよ

俺に移して、早く元気になろうね」

その手に指を絡めて、額にキスが落とされた



「…やだ……ダメ……」


大野さんを遠ざけようと、繋がれてない手で肩を叩いたけど

グーにも出来ない手で、ぽてぽてとしか叩けなかった



「…可愛いね、ニノ」



至近距離での極上の笑顔は

最後に残っていた抵抗する力も溶かして


…俺は観念した




くったりとしてされるがままに従う俺を見た大野さんは

また一つ、氷を口に含むと

意識が朦朧とする俺の頭を支えて唇を重ね


口内でゆっくりと転がした



俺は喉が痛いことも忘れて


大野さんから与えられる氷と、冷たい口付けを


何度も味わった




それから、ゼリーみたいなものと、薬を飲ませてもらった気がするけど


よく覚えてない






瞼が重くなって、睡魔にも抵抗出来なくなる前に

大野さんに御礼を言わないと…

そう思って口を開いた



「………」



あれ…?

俺…今、ちゃんと言えたよね?




「おやすみ、ニノ」



あ…大野さんが笑ってる



よかった…



おやすみなさい

















つづく