toraware21 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















全てを委ねた胸の中は

大野さんの愛で溢れていた


「ニノ」


「ニノ」




俺が意識を手放すまで

大野さんは俺の名前をずっと呼び続けてくれたんだ


「ニノ、大丈夫だよ」


「ずっと側にいるよ」




そんな魔法をかけながら
















大野さんと過ごした夜から


一ヶ月が過ぎた



あれから大野さんとは、一回もまともに言葉を交わしていない



もともと部長はとても忙しい人で

大きな案件を幾つも抱える身で、休みもなく

会議だ、出張だとフロアにいることも少ない

いたとしても、部長室で仕事をしているんだと思う




あの日の翌日も

二日間の出張日程を一日で熟すには

補佐役がまだ入社半年の俺だったことも祟って

早朝の移動から最終便が出るギリギリまで、駆け回っていた


急遽取った飛行機は席も離れていて

空港からのタクシー内も仕事に追われて

大野さんとゆっくり話す余裕はなかった




一度、翔ちゃんと打ち合わせをしながら


早足でフロアを横切るのを見掛けて

俺が思わず立ち上がると

一瞬こっちを振り返って


微笑んでくれたように見えたけど

すぐに姿が見えなくなってしまった
















一人残ってやっていた仕事が一段落して

入口にあるネームを確認しに行くと

部長の欄にはNRと書かれている



「ノーリターンか…」



俺はふと思い立って

部長室をノックしてみた



もちろん、返事はない



ドアを開けて、中に入る



「これが俺が寝かされてたソファ

一緒に覗いた画面

これが、大野さんが座ってる椅子…」

俺は、上等な黒い皮張りの椅子に座った



「嘘つき…」



深く背もたれに寄り掛かり

天井を見ながら、呟いた



「大野さんの嘘つき…」



ずっと側にいるって言ったくせに…





俺はあれから悪夢を見ていない

自分の部屋でも眠れるようになった

苦しくて吐くことも、怖くて泣くこともない



大野さんにラブビームをいっぱい注いでもらったから?



ははっ…マジか…



でもそっか、大野さんはシンデレラの王子様じゃなくて

魔法使いのほうだったのか



王子様は会いに来てくれるけど

魔法使いとは、二度と会えないじゃない



だから



俺に解けない魔法をかけてくれたんだね…






俺は机に額を乗せた



「大野さん…ありがと」







でも…逢いたいよ






部長室には、大野さんの香りが微かにあって

目を閉じると気配が漂う



俺は大野さんの唇を

大野さんの指を

自分の身体に蘇らせた



「…ン」



それを覚えていた身体が反応して

俺は机に額をつけたまま

足を開き、ベルトを外した


「…ァ……ァッ…」



服の中に手を入れると

簡単に先走りが染み出てくる



「…大野さっ…ぁ…ンッ」



大野さんを想像して扱//くと

びく//びく震//えた


「…ン…ンッ」



俺を守る…この魔法が解けてしまえばいいのに



そしたら俺は

また大野さんの胸で泣くんだ



きっと抱きしめてくれる

優しいキスを与えてくれる…




大野さんが恋しくて


胸が潰れそうになった時




ガチャッ




突然、部長室のドアが開いた
















つづく