トラワレ・15 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「何かあったの?」

「…大丈夫です、帰ります」



掴まれた腕から大野さんの優しさが染み込んできて

抱き着いてしまいたかった



でも、俺じゃなくても大野さんは優しいんだって

俺には何もないんだって思ったら

…胸が苦しくなって

早くここから出て行って、この苦しさを吐き出してしまいたかった



「俺には言えない?」


やめてよ、苦しいよ



助けてよ…




「…………て」

「え?聞こえない、ニノ」


「………して」


「ニノ、なに?」


「キスして…キスしてよ!

俺困ってるよ?!困ってる部下は助けるんでしょ!だったらキスしてよ!

助けてよ!早くキスして!!大野さんっ早くして!大野さん…はや…く…キス…」



もうただの部下でいいから

大野さんに包まれたい

俺だけに向けられる優しさじゃなくていいから

大野さんに包まれたいよ…



「よしよし、大丈夫だよ、ニノ、落ち着いて」

大野さんは喚いてうるさい俺を抱きしめて

背中をポンポン叩いた


「ニノ…大丈夫だよ」



大野さんの腕の中は、あの日と同じで優しくて

俺だけのものじゃないとわかっていても

離れたくなかった



「落ち着いた?」



なにやってんだろうな…

人に縋るなんて馬鹿みてぇ


この優しさに縋ったら、一人で立てなくなるよ



俺は、大丈夫



心の中で強く繰り返した




「はい……すみませんでした」

俺は深く息を吐いて

俺を抱きしめていた大野さんの優しい手が離れていくのを


見ないように目をつぶった



…帰ろう  一人で  大丈夫



俯いていると、頬に大野さんの手が触れた

俺はその温もりに従って顔を上げると

「じゃ、キスするね」

そう言った大野さんの唇が、俺に重なった



「…なん…で…ぁ…ん…」

呆気にとられる俺の唇を味わうように啄んで

舌でペロッと舐//められた



「ちょ…おおのさ…ぁ…んっ…」

俺の口が開いた隙間に、熱い舌が入ってきて

「…っん…ぁ…ふっ…ん…」

絡まる舌が気持ち良くて

俺は夢中になって大野さんのキスを堪能した



「…ぁ…は…ぁ…んっ」

頭が真っ白になって

喉奥から甘い吐息が上がって

身体が熱くなるのがわかった


もういいや…

こうやって包まれるなら

ただの部下でいいや…


甘い優しさに目眩がして

「…ぁ」

離された唇が痺れた



「ニノ、言える?」

また大野さんに抱きしめられて、俺の中から不安がいなくなってしまった



「…大野さんの…そばにいたい」

「うん」

「俺を離さないでほしい」




言っちゃった…





全身が温かな安心に包まれた俺は、強烈な睡魔に襲//われて

大野さんの腕の中で寝てしまったらしい
















つづく