15周年の秘密・ニノ's heart4 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



こちらのお話は『15周年の秘密』番外編です。
















「ニノ?」


この家に大野さんが居るというだけで


勝手に熱くなろうとする身体を落ちつけようと


ソファでビールを飲んでいると


なぜかリビングに戻ってきた大野さんに名前を呼ばれて


ものすごく…嫌な予感がした




どうにかして大野さんを遠ざけようと

俺が何度躱しても


大野さんは「話がある」と言って一向に引こうとはしなくて

大野さんへの気持ちが溢れてしまわないように、

自分勝手に傷付けてしまわないように、

気持ちに強く強く蓋をして…

話を聞くことにした



身体が冷えないように大野さんをソファに座らせ


俺は不自然じゃないギリギリの距離で


なるべく遠くの床に座った



「好きって気持ちに嘘はないんだ、もちろん」

大野さんから発せられる「好き」という言葉に

ズキズキと胸が痛んで

きつく閉めたはずの蓋が、ガタガタと揺れた



大野さんが純粋に俺のことを好きだと言ってくれることに

応えられない自分の汚さが苦しくて

無防備なこの人を今すぐ犯//してしまいたいと思う汚さが苦しくて

もう大野さんを泣かせたくないのに



大野さんに触りたくて



…絶対に触りたくなくて



大野さんが微かに動く気配にさえ欲//情して

もう逃げ出したくて

身体にめいいっぱいの力を入れていないと

俺はどうにかなりそうだった



この場に居ることが苦し過ぎて

自分が何を言ったか覚えてないけど

「ニノ!」

突然大野さんがソファを降りて

俺の側に来て

手に触れた



大野さんの綺麗な手に

自分の気持ちが引きずり出されそうで



俺はもう…限界だった


「触るなって言ってんの!!」


歯を食いしばって強く手を振り払った



…だけど、大野さんはそれでも引いてくれなくて

怒鳴っても


あなたには関係ないと突っぱねても


また手を握られて

もうどうしていいのかわからなくなって

この人を傷付けたくないのに


どうしたらいいのか俺にはもうかわからない…



大野さん…助けて…



涙が溢れそうになるのを必死に堪えて

「近くに来ないで…」

そう懇願するしかなかった



大野さんはそれでも俺の手を離さずに

俺のことが全然わからないと怒って言い放った


「ニノはいつもオイラの夢に出てくるんだっ


たくさんキスして


いやらしく触ってくるんだっ


この前は…怖くて言えなかったけど


いっぱい触ったり


抱きしめたり


そういうこと望んでる好きなんだからな!」




…ん?




……あれ?




大野さんが、今、なんか、凄いこと言った

なんか、すっごいこと言わなかった?



…え?



……あれ?



もしかして…俺と同じ「好き」ってこと??

え?え?そんなこと有り得んの?有り得ていいの?

いや、でも、つーか、やっぱ大野さんすげぇこと言い放ったよ

大野さんの夢の中の俺って


まんま俺じゃねーか(笑)



…はぁ、やっぱり凄い人だな

俺が怖くて怖くてずっと言えなかったことを

すげぇ勢いで言ったよ



凄い人だけど…ぷっ…ダメだ、あまりのぶっちゃけっぷりに

笑いが堪えられなくなってきた



「…くはっ」

俺はつい吹き出してしまって

一回笑い出したらもう止まらなかった


俺が好きになった人は、やっぱすげぇ人だなって

それさえももう可笑しくて


久しぶりに思いっきり笑った




こんなことなら…


初めからこの人の告白を受けとめていたらよかったな

そしたら無駄に泣かせたりしなくて済んだのにな…


ふと自分の右手が温かいことに気付いた

俺がどれだけ突っぱねても

酷いこと言っても


近くにいてくれた大野さんが

今も手を握ってくれていた


大野さんのふわっとした優しさとあたたかさが


その手から伝わってきて


「大野さんの手、あったかいね…」

俺を離さないでいてくれた大野さんに


素直にそう言ったら

「あ!ごめっ」

大野さんは手を離してしまって

「離しちゃうの?」

もっと手を繋いでいたくて顔を見たら

あぁこの人が俺を好きなのか…

俺の好きなこの人が、俺を好きなのか…

胸にふわふわとした気持ちが浮かんできて

「キスしよっか」

大野さんの太ももにまたがった
















つづく