妻の祖父が亡くなった。
夏に病気が分かった時には、既に末期の状態だった。
家族としての目から見ても、
また医者としての目から見ても、良い最期だったように思う。
医者としてしてあげられたことはひとつもなかったけど、
医者である僕が身内に居たことで、
少しは力になれただろうか・・・・
「飲んだくれのじいさんの葬式やけん、
俺たちも飲んだくれないかんったいね!」
と言って飲んだくれる親戚のおじさんが居て、
それに付き合う僕が居て、
そして遅れて参列した僕の父もそれに付き合って、
にぎやかな通夜になった。
おばあちゃんいわく、耳が遠くなってからは人とあまり話さなくなったらしい。
僕も、実はあまり会話という会話をしたことはない(笑)
だけど、僕が家に行った時には必ず、にっこり笑って挨拶をしてくれた。
そんなおじいちゃんが、
一度だけはっきりと力強く、僕に言った言葉がある。
まだ病気が分かる前のこと。
結婚して今の新居で暮らし始めるにあたって、
妻が初めて実家を離れる時だった。
「りなちゃんをよろしくお願いします」
おじいちゃん、そちらでゆっくり休んでください。
ひ孫の顔を見せられないのがとても残念だけど、
空から見守っていてくださいね。
いってらっしゃい。