タカシの治療から3日
予定通り益愛グループの
地下強制労働施設に潜入する日がきた。
この3日の間
オガワは800万、私は400万の借金を
" わざと "益愛から借り入れ
地下に送られる事となった。
タカシは益愛に連絡をとり
地下に別で戻される。
正直不安な事しかない
今まで平穏に生きてきた私が
突如として400万の借金を作り
地下で働くのだから。
幸い私には家族はいない
心配する人間などいないのだ
そう考えると寂しい人生のように感じる
だが、それでも私は
オガワとゆう人間を追ってみたくなったのだ
四分の恐怖と六分の好奇心
好奇心が上回ってしまっている。
もしもの時はオガワの信頼できる人間とゆう
人物が、借金を返し地下から私とオガワを
引き上げてくれる手はずになっている。
そうこう考えている間に
オガワのケータイが鳴った。
「ああ!すぐに行く」
どうやら迎えが来たらしい
二人で徒歩1.2分の待ち合わせ場所に行くと
全身黒服、黒眼鏡の男が立っていた。
「二人はこれより地下に入ってもらう
場所などが漏洩しないよう
アイマスクを着用し
この薬を飲んでもらう」
薬とゆうのはきっと睡眠薬だろう
口に含む瞬間
なぜ正露◯の匂いがするのか?と疑問に思えば
すぐに寝てしまった。
「◯◯!!」
まただ
また誰かが夢の中で私を呼んでいる
知らない人が知らない名前で
私に向かい話かけている。
夢特有のハッキリしない意識の中
誰かと会話していたのだ
「おい!起きろ!」
黒服が私の顔を覗き込んでいる
どうせ起こされるなら
綺麗な女に起こされたいものだ。
隣をみるとオガワはいびきをかいている
睡眠薬が相当効いているようで
ビンタされても起きない。
揺さぶられても何をしても起きない。
顔に水をかけられた時にやっと起きたのだ。
「では今からこの施設の生活の
1日の流れを言う!
二度は言わんから覚えろよ!」
黒服の説明によれば
朝 7時 起床
7時30分 作業開始
昼 12時 昼飯
夕方 17時 作業終了
17時15分 風呂
夜 17時30分 夕食
21時 消灯
とゆうのがここでの生活リズムである。
今まで自由に生きてきたオガワからすると
不自由過ぎる暮らしですでに
嫌気がさした表情をしている。
そして20人一部屋のタコ部屋に通され
初日は終了。
次の日になり
朝から労働が始まった
力仕事などした事のない私には
きつい作業だったが
オガワはもっとキツそうにしている。
100キロの体には相当な負荷がかかっているのだ
サイレンが鳴り響き
作業終了の合図が流れた。
作業の後は風呂。
風呂といっても簡素な物で
ただシャワーが流れている場所を洗いながら
進むだけ。
まるで子供の頃プールに入る前に通る
消毒するだけのシャワー。
それが終われば夕食の時間だ。
ここでの扱いは
本当にひどいものだ。
夕食に出される物ときたら
米
薄い味噌汁
たくあん
謎の葉っぱのサラダ
のみである。
オガワは1日4500㌍を摂取してきた男。
うどん10束以上は平気で平らげる大食漢である。
この夕食は多く見積もっても
350㌍。。。
足りるはずがない
いずれ危機感を覚えたオガワの体は
蓄えていた脂肪から栄養を取り始めるだろう
3日後には餓死するんじゃないかと心配した。
夕食後から消灯までは自由時間で
債務者達は各々が自由にしている。
私とオガワはこれからの段取りの確認を
部屋の隅でしていた。
「まずはタカシと接触する
そしてある男を見つけなければならない」
ある男とゆうのはかつてオガワ達と組んでいた
もう一人の男らしい。
「ここの地下施設にはレベルがあり
借金とは別でその危険性で判断され
レベル1からレベル6までで分けられている」
5は殺人を犯すレベルの危険性。
さらにその上のレベル6は
日本、ましてや益愛グループを滅ぼしかねない
最重要危険人物らしい。
さらにレベル6の中でも
Sレート、SSレート、SSSレートと
三段階にレート分けされているのだと。
このレート分け
何かの漫画で聞いたような。
それ以前にもどこかで聞いた事のあるような
施設や用語は関係ないので
気にしないでおこう。
話が逸れたが
レベル6の情報はここにいる債務者でも
知らない者が多い。
まずはタカシを探すとこからだ
とオガワと話をし
その日は眠りについた。
それから1ヶ月経ち
この施設にきて初めて
債務者達がソワソワしている
聞くと今日は給料日らしい
班長から次々に名前を呼ばれ
給料袋を受け取り
中を確認している。
封筒の中には
札が9枚と1枚
10,000ペリエと1000ペリエと
書かれている。
このペリエとゆうのは
この施設内だけで使える貨幣単位の事で
10,000ペリエは日本円の10分の1
つまり1000円で
1ヶ月働いて得る賃金は
食費、施設利用料と元金を差し引きした上で
91,000ペリエ
9,100円とゆう事になる。
ペリエの使用で
食料、飲料、嗜好品を買うことができ
タバコやビールなども手に入る。
タカシはそのペリエで
1日外出券を購入し
外に出てオガワを探しに行ったのである。
本来ならばその1日外出券を買い
外に出るのが目的だが
私とオガワはその必要がなく
ペリエを自由に使う事が出来た。
だとすれば使い道は一つ
情報の購入である
タコ部屋の中に一人
初老のが人間がいる事に気付いたオガワは
さっそく話かけに行った
「じいさん聞きたい事があるんだが」
と声をかけるも
「最近の若いのは礼儀がなってない
話を聞きたいなら
わかるだろ?」
と松◯しげ◯似の男性。
つまりは金。
こんな場所でも金が物を言う
「あぁ!悪い悪い!
買ってきたらいいんだろ?ビールを」
そして二人でビール3本を買おうとしたら
後ろからさっきのじいさんが
「あと柿ピーと焼き鳥も頼む」と言ってきた
ビール3本柿ピーと焼き鳥を買い
貴重な28,000ペリカは消えた。
キンキンに冷えたビールを3人で
流し込む。
美味い...
美味すぎる...
犯罪的だ...
と思っていると
「タカシとゆう30代で鳥◯県出身の男を
探しているんだが知ってるか?」
とオガワがタカシの事を聞き出そうとしている
「タカシ、、あぁ!そいつならきっと
B班にいると思うぞ?
前に1日外出券で外に出た奴だ!」
オガワの読みは見事に当たった
このじいさんはここでは長く収容され
色々な情報や人脈をもっているようだ。
「じいさんそのB班のタカシに
会うにはどうすれば良い?」
と聞くが
どうやらさっきの一本では足りず
もう一本催促される
追加5000ペリエが消えた。
と思ったら
柿ピーと焼き鳥も消えていた。
ビールを飲みながらじいさんが
「B班と合流出来るのは
来月の第2水曜日!
この日はA班とB班合同での作業となる」
この機を逃せば
また2ヶ月先になるのだ。
どうしてもタカシに会うしかない。
私とオガワはその日を待つ事にした。
「じいさん、ビール3本渡す変わりに
レベル6の行き方を教えてくれ」
オガワが突然切り出した。
すると老人の顔色が変わり
陽気な笑顔は消えた。
「お前らレベル6に行きたいのか?
戻ってこれんかもしれんぞ」
そのじいさんはレベル6について
詳しく知っていた。
「あそこは特異体質の奴らの集まり
精神を壊されるかもしれん」
特異体質?
それはオガワのような能力の事だ。
じいさんの知る限り
一番やっかいな奴が
2人のSSSレートの内の一人で
人の心を読む能力が危険との事。
他のやつらも危険だが
とくにそいつには気をつけたほうが良い!
と忠告してくれ
場所や行き方を教えもらった。
じいさんは5本のビールに気を良くしたのか
「知りたい事があれば聞きにこい
次は手ぶらでも良し」と。
なんとも心強い松◯しげ◯似のじいさん
が仲間になった。
気がした。
それからとゆうもの
オガワは毎晩の夕食に不満を
抱え
いつも夜になるとため息をついていた。
「表にいた時何不自由なく生活し
毎晩女を抱いていた俺が
今ではなんてザマだ!
この感情は例えるなら
怒りの業火だ」
と何言ってんのかわからないが
とにかく怒っているらしい。
私は次の日たくあんをふた切れ
オガワにあげた。
オガワはえらく上機嫌である。
それからは
オガワ、しげる、私は
同じ部屋で3人でよく居るようになり
労働にも慣れ
地下での暮らしも少しずつ
適応出来るようになる。
この施設に入って
2ヶ月目の第2水曜日が明日に迫る。
次回!
〜 悪党に墓標はいらぬ
ここは悲しき地下施設〜
お楽しみに!

