欧米のREIT(リート)の破産が増えている。

 

REIT(リート)とは、投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品で、一般的に「不動産投資信託」とよばれています。投資者は、REITを通じて間接的に様々な不動産のオーナーになり、不動産のプロによる運用の成果を享受することができます。

三井住友トラスト・アセットマネジメントより

 

欧米は、賃貸収入が主な収益源です。

 

米国は、住宅ローン残高11.2兆ドル(1,728兆円)。

 

商業用不動産ローン残高19.4兆ドル(2,999兆円)。

 

1.7倍です。

 

商業用不動産ローンの融資は、銀行が行なっており固定金利が多い。

 

ローン返済額は、5年間で400兆円でローンが不良債権化しています。

 

その原因は、コロナ禍で、ニューヨーク、ロス、サンフランシスコなどの大都市でリモートワークが40%に増え空室率が20%となった。

 

不動産収入が20%は減って、過去の低い固定金利でもローンが払えなくなってきたからです。

 

昨年の金利上昇による2023年後半から、不動産会社の商業用ビルの売却と倒産が増えています。

日本は、不動産の上昇率は欧米より小さかったので下落幅も小さい。

 

コロナ禍での、日本の大都市(東京・大阪)でのリモートワーク率は最大で20%に留まった。

 

現在はオフィスに戻ってきているとされています。

 

米国では、商業用不動産の賃料の下落から、時間差で住宅不動産価格の下落(2024年後半以降)に向かいます。

 

米国ケスラー住宅価格指数は、下がる傾向を見せている。

 

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米国の住宅ローン30年の金利推移です。

 

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2024年4月には6.88%と高止まりです。

 

中東の紛争により物価上昇(原油)のFRB目標2%も予測不能状態で、米国金利の引き下げも不透明になった。

 

米国の商業用と住宅用ローンの総額30.6兆ドル(4,720兆円)が崩壊すれば銀行が破綻へ向かう。

 

日本のGDP4兆2106億ドルの7.3倍の規模ですから巨大です。