総務省の国勢調査に、『配偶関係別の人口構成比 (2020年)』があるのをご存知でしょうか。

 

まず、男性から。

 

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人生100年として、人生の半ば、50歳時点で未婚・離別により配偶者のいない人の割合は31.9%となっている。

 

1985年、50歳時点で未婚・離別により配偶者のいない人の割合は6.6%となっている。

 

38年間で、25.3%ポイントの爆増です。

 

女性は、50歳時点で未婚・離別により配偶者のいない人の割合は26.9%となっている。

 

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1985年が50歳時点で8.7%ですから、18.2ポイントの上昇です。

2020年で、50歳の未婚・離別は男性で3人に1人の感じでしょう。

 

女性は、5人〜6人に1人の感じです。

 

50歳男性の未婚・離別は劇的に増えている。

 

次に、50歳の”未婚”だけに絞ってみると、

 

男性は1985年3.7%、2020年25.9%、

 

女性は1985年4.3%、2020年16.4%。

 

2020年、男性は、4人に1人超が未婚です。

 

女性は、6人に1人が未婚。

 

男性の方が女性より、何度も離婚・結婚するので、こうした男女の”未婚”の違いとなります。

 

女性は50歳では、未婚・離別も、未婚も(乱暴に算入すれば)6人に1人と変わりません。

 

つまり、男性にとっての婚活市場は50歳以上では非常に厳しくなる。

 

50歳までに1度も結婚しなければ、婚活(市場)から脱落してしまうとも言い換えられます。

 

データだけで言うと、50歳以上の男性は「結婚しない」と言うより、「結婚出来ない」となります。

 

何がなんでも、仕事をバリバリ出来る50歳までに結婚した方がいいことになる。

 

例えば、先日、あるホーム・パーティーで、私の友人が60代後半で未婚の男性(財力はある)に「独身女性を紹介して、結婚させよう」と参加者に呼びかけていました。

 

その時の私の反応は、「宝くじを当てるよりも難しいよ」でした。

 

別の調査データによると、既婚男性は84歳まで生きるが、未婚男性は74歳です。

 

これは、男性は結婚してないと寿命が10年も短くなることを意味します。

 

その理由(想像)として、①男性は家族(妻)の役に立っていることで生きがいとなる、②独身男性は不摂生で食生活が乱れやすい ことが考えられます。

 

”婚活”というのは、軽く考えてはいけません。

 

100歳寿命での人生のリスクは、70年前の50代寿命よりも、何倍も増します。

 

50代寿命では、相当に好き勝手な生き方をしても、結婚して家族もつくり、持ち家もあり、全力で生きて”幸せな人生”となりますが。

 

100歳寿命では、全く、そう上手くは行きません。

 

60代以降40年間の人生のリスクをざっくりと考えます。

 

・健康 女性の介護年齢は12年(=健康年齢の短縮化)

 

・お金 年金では不十分で、預金を切り崩す生活、社会保障のコスト増

 

・住まい 持ち家は(一般的に)50年耐久

 

・仕事 地方の仕事は激減、中小企業(雇用主)の増える倒産・廃業

 

・愛 未婚・死別・離別による喪失

 

などでしょうか。

 

夫・妻、子供が、100年人生を”楽しく” ”豊かに”過ごすためにはとても大切であることを、真摯に考えることが必要な時代といえます。