大宮劇場短編 342 | ニノ大好き!嵐の大宮ラブで始まりラブで終わる日々

ニノ大好き!嵐の大宮ラブで始まりラブで終わる日々

タイトル通り嵐の大宮が
大好き~♪

こんな可愛い生き物見たコトない!

画面の隅っこで垣間見られる2人の姿に心がほっこり癒され萌えます

優しくそして時には乱暴にリーダーに愛されてるニノが基本です。




こんばんは。
今年初のゴキブリに遭遇しました。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



「ニノ」

右隣に座っているリーダーに名を呼ばれ

「ん?」

顔をゆっくりとそっちに向けて一瞬
目が合ったと同時だった

「キスさせろー!」

なんとも意味不明な雄叫びが耳のすぐ側
で炸裂した

声のデカさと突然のことにビックリして肩
を竦め引き気味のオレの腰に

さっきまで会話に加わらずひとり静かに
撮影開始を待っていた筈のリーダーの腕
が絡みついてきた

「キスー!」

状況が飲み込めず固まるオレの体は抵抗
する隙もなく全体重掛けてのし掛かって
きたリーダーによって床に押し倒された

厚いラグのお陰でフローリングの固さに
悲鳴を上げることはなかったけど

「キスー!」

目の前の突然の出来事に目を丸くしたJと
翔ちゃんの驚いた視線に、また違う意味の
悲鳴が頭の中で鳴り響いた

「カズー!キスー!」

なに考えてんだよ、この人は!

「ど、どけっ……て!」

スタジオを家と間違えてんのか?

「キスしよー、なあ、カズ」

「も、もう、やだなあ、酔って……」

今から撮影だ、酔ってる訳ない

リーダーの唇が首筋に落ちた

「ちょっ!!」

オレもかなりテンパっていた

武骨だけど優しい慣れ親しんだ手がシャツ
の裾から入ってきた

「わーっ!」

平静を装うと焦れば焦るほど動きが空回り
してどうもがいてもリーダーの体の下から
抜け出せずにいた

「ニノ、愛してる」

え?なにそんな突然?いつもはどんだけ
せがんだって、恥ずかしがって言わない
くせに……もう、この人は……

「て、浸ってる場合じゃない!」

全力でリーダーを押し返そうと両手足に
渾身の力を込めたその時

「ほらほら!なに遊んでんの」

急に重りがなくなった

視界の端にリーダーの体を持ち上げようと
ひきつった笑顔で奮闘してくれている相葉
さんが見えた

「もう、リーダー、ほら!待ちくたびれて
テンション上がっちゃったの?」

急いで起き上がり呆然とするオレに

「これで拭いたら」

翔ちゃんがタオルを差し出してくれた

えええ?タオルが必要なくらいオレ冷や汗
かいてるのっ!?

「ニノ、ここ」

Jが自分の胸辺りを指差した

シャツの裾を引っ張り見てみると胸元が
大きく濡れていた

「なん……?え、これ?」

もしかしてオレ濡れて……

「ごめーん、ニノ、リーダー引っ張った時
コップ倒した」

どうやら助け船を出した相葉さんの勢いが
有り余って、テーブルにあった水の入った
コップが溢れたらしい

「でも今カメラ回ってないの惜しかったね!
いい画取れたのに!あっはは!」

「いやいや、さすがにいくらなんでもこれは
行き過ぎでしょ?ね?大野さん」

翔ちゃんとJの笑い声に安堵のため息を
隠れてつく

衣装さんに謝りどうせ着替えるなら気持ち
悪いしなんだか体が中途半端に火照るから
シャワーで落ち着けよう

ササッと浴びてパンツ1枚で出てくると
神妙な顔したリーダーが突っ立っていた

途端に腹が立ってきた

「アンタなに考えてんの?」

「わかってる」

「わかってる?なにがわかってんの?あんな
ことしてさ?あそこで相葉さんが助けてくれ
なきゃどう収集つける気だったんだよ」

「仕方ねーじゃん」

「はあ?仕方ねーだぁ?」

「ニノにキスしたくなったんだから」

「バ、バカっ、なに言って……っ!」

「好きなんだからしゃーねーだろ!」

「聞こえるだろ!」

「聞こえてもいい」

「へ?あの……」

「ニノが好きなのは本当だから」

喉の奥で声にならない音がした

リーダー、アンタなんなの、もう……
そんな泣きそうな顔しちゃってさあ

怒る気分も削がれるってもんだよ

なにを思ってんのか知らないけど

オレもね?たまに考えるよ?

オレとリーダーのことがJや翔ちゃんの耳
に届く日がいつか来るんだろうか?

でもそれはどうやって?とか

例えば見ず知らずの誰かから噂話的に
突然聞かされるくらいなら

オレらの口から先にちゃんと真実を伝えた
方がいいんだろうか?と

でも告白したあとの反応が怖くてそれ以上
先は想像すら出来ない

知らない方が良かった、今まで通り普通に
会える訳がないと言われ距離を置かれるか

信じがたいその事実を受け入れる努力を
しながら表面上は普通に接してくれるか

どちらにせよ翔ちゃんとJにはとてつもない
苦しみを背負わしてしまうだろう、と

正解なんてないけどそれだけは避けたい

「リーダー」

「だからわかってる、ごめん、オレどうか
してたんだよ」

「そうだね、もう落ち着いた?」

「うん」

「良かった」

「なんか急に……急にな?皆にホントのこと
言いたくなって」

「うん」

「さっき松潤らには、ふざけすぎたって
謝っといた、ふはは」

リーダーにつられ可笑しくもないのに
オレも小さく笑った

「あ、これ着ろって、衣装さんが」

さっきからリーダーが抱えていた青いのは
どうやらガウンのようだった

「カメラ回すらしいよ」

「え?オレこのガウン姿?」

「ふふ、目立つね」

「誰のせいよ、もう」

一足先に出てったリーダーの背中を見送り
青いガウンを羽織る

「うっわ、最悪」

オレひとりガウンなんてどんな設定変更
になったんだ?

「ま、仕方ないか」

たぶん誰かからツッコミが入るだろう

「なんて答えようかな」

鏡を見ながら考えてたら向こう側から歓声
が上がったのが聞こえた

共演者の仔犬が登場したんだろう


よし、犬には負けない登場するか。




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ありがとうございました。