大宮劇場短編 341 | ニノ大好き!嵐の大宮ラブで始まりラブで終わる日々

ニノ大好き!嵐の大宮ラブで始まりラブで終わる日々

タイトル通り嵐の大宮が
大好き~♪

こんな可愛い生き物見たコトない!

画面の隅っこで垣間見られる2人の姿に心がほっこり癒され萌えます

優しくそして時には乱暴にリーダーに愛されてるニノが基本です。



こんばんは。
セミが鳴き始めました。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



ニノの性格はカンペキ把握している

ファンの子が知らないことも前から後ろ
から横から間近でいっぱい見てきてるし
知ってるからな

それこそメンバーの誰よりもオレが1番
わかってるつもりだった

無表情なツラでなんにも言わず部屋を飛び
出し、もう帰ってこないんだと結論に至る
さっきまでは

「ええ?……もう、なんなん?」

あったはずのなけなしの自信は脆くも
崩れ去った

「訳わからん」

原因を探るのは苦手だ

なんたって、その時その時でへそ曲げる
原因が違うし考えれば考える程ズルズル
と芋づる式にあれこれ出てきて余計深み
にはまるだけだ

なにより考えるのもメンドくさい

また明日考えよう


「おっはよー、リーダー!」

んぬっ!?相葉ちゃん?

そうだ、オレには相葉ちゃんという最強の
味方がいたんだった!

「今日も頑張ろうね!」

梅雨のジメジメを吹っ飛ばすその乾いた
元気な声に解明の取っ掛かりを見つけた
気がした

「あれ、どうかした?」

言っとくがなにも毎回相葉ちゃんに助けを
乞うてる訳じゃない

ただオレがタラタラ考えるより相葉ちゃん
なら一瞬で解決してしまうからどうしても
頼るざるを得ない状況に陥ってしまう

まあ、それはたんなる言い訳でただの
甘えだな、オレの

収録時間が迫ってるから事の顛末を簡単
に話す

「またあ?もー、リーダーさ、オレ毎回
口酸っぱくして言ってるけ……」

「や!今度のは違うんだって!」

耳に痛い相葉ちゃんの小言が終わらぬ間に
言い訳を被せる

「急に怒り出して、マジ急!」

マジ急?富士急?

自分で言った呟きに小さく吹いてから息を
整えた相葉ちゃんは

「でもリーダー、いっつもそう言ってる気
するけどなあ?違う?」

近くにあったパイプ椅子を引き寄せ座った

「まあいいよ、聞くけど5、10分だよ?」

昨日は来月に迫った松潤の誕生日祝いの話
をする為にニノがオレん家まで来た、から
説明を始める

「この前松潤が」

独り言のようにあれ欲しいな、と漏らした
物は1人で買う金額にしてはデカ過ぎて

「んで、ニノに相談して、じゃあ2人で
金出し合って買うかって話んなって」

「1人で何十万とかあんまり高いと松潤の
方も気遣うしね」

「何十……そんなしないけど」

確か8万ちょい?だったような?だから
1人あたま4万くらいの計算だ

「で、話は終わって、そっからオレは用事
あったからニノは帰るか?て」

「ん?」

「したら、オレに一言もなしに帰って」

「ちょっ、待って待って」

「な、なに?」

「今んとこ巻き戻して」

咄嗟に頭の中の映像をキュルキュルと
巻き戻す

「確認だけどさ、リーダーのその用事って
ニノ関係あるの?ないんでしょ?」

「ない」

「ニノがリーダーんとこ行ったのって約束
してたの?急に決まったの?」

「予定はなかったんだけど時間空いたから
……ニノ、ちょっと来て、て電話して」

「呼びつけたの?え?じゃ、呼び出すだけ
呼び出して話が済んだら帰れってこと?」

「帰れってか、オレ出掛けるから、うちで
待ってても良いけど、とは言った」

相葉ちゃんの口があんぐり開いた

「もー!自分勝手すぎるって!リーダー」

「でもオレ、聞いたぞ?どうする?って」

「ニノのことだから車すっ飛ばして来たと
思うよ?で、なに?話が済んだら家帰るか
ここで待ってるか好きにしろって?ニノの
ことなんだと思ってんの?」

「なにって、え、オレなんか悪いこと
言ってる?」

「大体いつもコソコソ内緒話してんだから
わざわざ呼び出さなくても楽屋で話せたん
じゃないの?しかもリーダーに用があるの
ニノ知らないで来たんじゃあんまりだよ」

「でも、別に前にも」

「ニノが可哀想だと思わなかったの?」

相葉ちゃんの怒った顔を見てなにもそういう
シチュエーションは初めてじゃなかった、と
言い訳するのをやめた

前にもあった

その時は普通に家で待っててくれたから
今回もそうだろう、そんな軽い気持ちで
呼び出したのは本当だ

「用があって出掛けるけど待ってて、とか
もっと言い方あるじゃん!」

オレはなんて言ったっけか

帰るのは夜になるけどそれまで居てもいいし
用あるなら帰っても、どっちでもニノの好き
にして……とか

「もしかしたらさ、ニノだって家でなにか
用事してたのかもしれないし」

そうか……そうだよな?

でもそんなのオレは気にもしなかった

決して邪険に扱ったつもりはなかったけど
心のどこかでオレの頼みなら聞くだろうと
たかをくくっていた

なんやかんや言ってもニノはオレの頼みに
弱いから、と自負してたんだ

2人で過ごす時間は2人のもんだけど

ニノが自分の為に使う時間は当たり前
だけどオレのもんじゃないのに……

電話1本で人を呼びつけるなんてバカな
真似やらかしたのか

「リーダー」

「相葉ちゃん」

「今回はリーダーがニノに謝らないとね」

「うん」

誠心誠意ニノに謝ろう

約束の10分を大幅にオーバーしてパイプ
椅子から相葉ちゃんが立ち上がった

悪かったのは

「オレかあ……」

こんな簡単なこともわからないでニノに
原因があると決めつけてたなんて最低だ

「でもさ、リーダー」

反省しきりで項垂れるオレの頭の上から
優しい相葉ちゃんの声が降ってきた

「案外ニノも、リーダーの言うことなら
なんでもホイホイ聞いちゃう自分に1番
腹立ってたりしてね?」

「え?」

「あひゃひゃ!じゃあとで」

屈託のないいつもの笑顔を残して部屋を
横切り出て行こうとする

やっぱり相葉ちゃんには敵わないと実感
しながらドア向こうへ消えていくのを目
で追っていたら

閉まり掛けたドアから相葉ちゃんが
ヒョイと顔を覗かせた

「リーダー」

「忘れもん?」

「さっきは怒ってごめんね」

「あ、いや」

いつもいつも忘れかけた大切なものを
思い出させてくれる

「ありがと、相葉ちゃん!」

今夜はもんじゃかお好み焼きの材料を
買ってニノのとこへ行こう


追い返されないことを祈って。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




ありがとうございました。