フィギュアスケートはスポーツだ。
しかし、それだけではない。
フィギュアスケートは芸術だ。
そう、それはまさしく今、私たちが実感していること。
羽生結弦という類い稀なる才能を持ったスケーターにより、
理屈抜きでその素晴らしさを感じることができている。
2014年、ソチ五輪で金メダリストとなってから、
毎年被災地を訪れ、その地に暮らす方々のために演技を披露してきたゆづ。
そのたびに、笑顔がどんどん増えていくのを嬉しく思っていた。
そして今日、気づいた。
芸術だから、笑顔になっているんじゃない。
芸術だから、感動しているんじゃない。
ゆづの演技に希望を見い出せたからこその笑顔なのだ、と。
前を向き、一歩づつでも進むしかない毎日。
諦めたり、投げ出したくなることもある。
これはすべての人にも言えること。
不満や憂鬱なことがあった1日は、きっと誰かの日常だ。
ゆづは、そんな現実を忘れさせようとはしない。
嫌なこと、辛いこと、起きてしまったことは認め、
その上で、希望や幸せが訪れる未来を
信じる力を与えてくれる。
未来を信じられることが、どれだけ幸せなことか
きっとゆづはわかっているのだろう。
辛い日々の中にもちゃんと存在した、
楽しくて素敵な時間に気づかせてくれる。
それは与えられた幸せではなく、
自分で気づいた本当の幸せだ。
フィギュスケートの表現世界は広がり続けている。
その新しい扉を開け続けているのは、
紛れもなく2大会連続の五輪金メダリスト、
羽生結弦だ。
奇跡は起こると信じさせてくれてありがとう。
幸せの存在を信じさせてくれてありがとう。
そのために、どれだけあなたが努力しているか、
私たちは一瞬も忘れない。
だから、ちょっとだけ泣きます。
そして、もうすぐやってくる輝く未来に
一緒に笑おう。