【御礼】2019'個展「記臆軌跡」終了致しました | しのブログ=Today's ouzou

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日々の絵、活動お知らせ、日記

日々 散文。
日々 散心。
日々 それらを見繕う。
日々 それらを紡ぎ落とす。

2019年10月29日〜11月3日にて本年の個展が終了致しました。

なかなか落ち着いて書く時間が取れず、今時期のレポートとなってしまいました💦

 

 

さて、今年は自身の環境変化、引っ越し等に伴い、思うように制作期間がとれず

また、そんな中でも1枚1枚の描きこみの密度を増したいと制作にむかい

ますます筆が遅くなり、思うように制作が進まず苦しい個展前の期間を得ての開催となりました。

 

勢いで描くのはドローイング。そこにはまず最初の感情を落とす。

しかしペインティングは年を追う事に1枚にかかる時間が増えていく現状。

何度もくじけそうになり、またひたすら筆を動かし続け

そんな時出た感情がこちらでした。

 

「同じところをぐるぐるして
描いては上から線と色を重ね
なんでこんなにも時間ばかり過ぎて作品は進まないものかと嘆き
ひょっとしたら何もかも間違えなんじゃないかと底へ落ち
ひたすら時間ばかりかけて描いた線が ようやく踊り始める。
ああ、なんだ。ここからか。
やってきた事に無駄な事なんてない。
そう頭でわかっていても、経験や形で示さないと本当の意味でわかってないのだ。

おかえりなさい。モチベーション。
よかった。活きてる。」

https://www.instagram.com/ninko_ouzou/

(Instagram9/29より抜粋)

 

産みの苦しみを得て展示した作品郡。見ていただいたお客様からこんな感想をいただけました。

「今までで一番よかった。」

「何が伝えたいか明確にわかる展示内容になってきてる」

「画面ひとつひとつの作り込み、丁寧さを意識している事が伝わってくる。」

「去年よりも作品を通して意味がわかる自分が居る事が嬉しい。」等。

 

ペインティングやドローイングも様々な方の元に嫁ぐ事ができました。

特にドローイングは4年前からアートコンプレックスセンターの個展で展示してましたが

今までの中で一番動きがありました。

ドローイングは私にとってずっと大切にしている感情の最初の落としどころの表現なので

これらを手元に置いておきたいと思っていただけた事、本当に嬉しく思います。

 

まだまだ描きたい事があります。

思うところ、反省点もたくさんありますが、確実に一歩前に進む事ができた展示になった事を心から感謝し、

またこれからも制作に励む所存です。

 

*****

「記臆軌跡」

-The thing which I have been doing-

 

幾度となく重ねられた記憶の数々。

生きていくそばから過去になる。

記憶は時をかけて衰退していく。

しかしながら、それらは思い出す事ができないだけで

確実に私の身に起こった事であり、存在している。

生きていく為に、ただ忘れているだけなのだ。

 

時折、現状で様々な出来事や感情の困難にぶつかる。

過ぎ去った情景や過去の記憶と対峙する事で

今を活きるヒントになりえるものがそこにあるように思える。

 

懐かしさや愛しさや苦しさの奥側にあるものは一体なんなのだろう。

指でなぞりとるように その軌跡をたどる。

それらを今に活かす為に 臆する事なく記す。

その軌跡。

 

 

世界に ココロからのしっぺ返しと 御礼をこめて。

*****

 

タイトルの「記臆軌跡」の記臆は「記憶」と「臆する事なく記す」にかけた造語です。

こちらの造語は2008年頃から使ってます。

「The thing which I have been doing」は「今までずっとしてきた事(軌跡)」の意味で今回副題にしました。

 

 

 

今回はお初の部屋 ACT2での開催でした。

 

入って右と正面が「改」シリーズ

左が背景を黒、ピンク1色に統一したシリーズ。

 

 

 

 

右から見ていくと近年のものになり、「改」シリーズの変化がわかるようになってます。

*「/改」は、ninko ouzouの絵のシリーズの1つ。

自身の過去絵、ドローイング、言葉等を元として新たに重ねて描いているシリーズ名です。

(改シリーズ:その過去がなければ、今この形も生み出す事はできない。生み出す事はできなかった。

同時に過去への執着をなくしたい欲求の表れでもある。

幾多にも重ねられた層の上に私達は存在している。存在する事ができる。)

 

 

昨年の個展でも出した「改」シリーズ。

2012年→2018年→2019年(令和元年)

この先もう少し変化していく予定です。

昨年の個展の様子はこちら

 

1色の背景のシリーズは、私にとっては今表現できる形への挑戦。

「改」シリーズとは逆の方向にある気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドローイングコーナーにはかなり古い作品も今回展示しました。

 

全然写真撮れなかったけど...お花や差し入れなどもいただきました。

ありがとうございます✨

お花もしっかり楽しみ、食べ物は美味しく胃の中へ...

 

来年2020年も10月に同室のACT2にて個展開催致します。

作家として20周年の記念年にしたいので(本当は21とか22周年かもしれないけど...区切りもいいのでそう決めました☺️)

記念画集など出せたらと考えてます。

 

また、次回の展示は年明け1月8日〜、アートコンプレックスセンター企画のグループ展に参加します。

新作も出します。改めて詳細お知らせ致します。

 

 

ACT館長、スタッフの皆様、
今回展示に来てくれた皆様、絵をご購入いただきました皆様、

展示に来れなくても応援してくれている皆様、

本当にありがとうございました。
ココロからの感謝をこめて。

 

ninko ouzou