今回はアメリカ合衆国のニュー·メタル/ラップ·メタル·バンド"LIMP BIZKIT"(リンプ·ビズキット)の2003年リリース4thアルバム『RESULTS MAY VARY』(リゾルツ·メイ·ヴァリー)をピックアップ。

今では死語となりつつある【ニュー·メタル】や【ラップ·メタル】が旺盛を極めた2000年代前半に洋楽ロックシーンを席巻したリンプ·ビズキット...。(嫌われ者でもあったが..)

2000年リリースの3rdアルバム『CHOCOLATE STARFISH AND THE HOTDOG FLAVOURED WATER』(タイトルなげえなぁ..)は本国アメリカで800万枚。世界全体では1200万枚以上のセールスを記録した大ヒット作でしたが、続く2003年リリースの本作RESULTS MAY VARYはアメリカ国内では130万枚程度という、3rdアルバムと比べれば"失敗作"と言わざるを得ない売り上げでした。(それでも130万枚なので凄いと言えば凄いのですけどね..)

結果的にRESULTS MAY VARYの商業面での失敗を機にバンド自体の人気にも陰りが見え始めたので、リンプのキャリアとってこのアルバムは【いわく付き】と呼べる作品なのかも知れませんが、では、このアルバムがここまで商業面で失敗してしまった要因は一体何だったのでしょう...。

まずひとつはRESULTS MAY VARYがリリースされた2003年頃にはリンプ云々以前にラップ·メタルやニュー·メタル自体のブームが徐々に下り坂になりつつあった事...。そして、何と言っても大きかったのはリンプ音楽の中核を担う名ギタリスト【"ウェス·ボーランド"の脱退】でしょう。(これでテンションだだ下がりになったファンも多かった筈..)

ウェス不在でのアルバム制作にも紆余曲折があったようで、まず、ウェスに代わる新ギタリストを獲得する為に"フレッド·ダースト"(Vo)主催による【新ギタリスト募集オーディション】が開かれましたが、結局はオーディション参加者でも何でもないカリフォルニア出身のニューメタル·バンド"SNOT"(スノット)のギタリスト"マイク·スミス"が加入しました。(あのオーディションは一体何だったのか..)

しかし、後にバンド内でマイク·スミスとの関係が悪化。フレッドはマイクが録音した曲の多くを破棄し、代わりにフレッド自身がギター部分を演奏して何とかアルバムを完成させるという経緯があったようです。(やっぱウェスがいないと駄目だねぇ..)

ウェスの脱退はファンにとってもバンドにとっても大きな痛手となった訳ですが、更にウェスが抜けた事により音楽的な部分でも方向性を変えざるを得なくなったようで、本作では従来のリンプの【狂ったラップ·メタル】も鳴りを潜めています。

先行シングルの『EAT YOU ALIVE』(イート·ユー·アライヴ)等、ウェス在籍時にも負けず劣らずなヘヴィな楽曲も何曲かはあるのですが、収録曲の多くはメランコリックなオルタナティブ·ロックやアコースティックな楽曲が占めており、歌詞の方も"失恋"や"いじめ"を題材にした内省的な物に変化していますね...。そんなこんなで【リンプらしからぬ大人しいアルバム】が出来上がった訳です。

この様な作風ですのでウェス在籍時の狂ったリンプを好んだヤンチャなキッズ達がそっぽを向いてしまうのも当然と言えば当然。これらの様々な要因が絡み合った結果、全米で130万枚というセールスに落ち着いたのではないでしょうか。

ただ、色々言ってはしまいましたが個人的にはRESULTS MAY VARYはリンプ作品の中でも上位に入るくらい好きなんですよね...。「リンプとはこうあるべきだ!」といった固定概念や色眼鏡抜きで聴けば普通に【良質なオルタナティブ·ロック·アルバム】だと思うのですよ。

僕としては歌詞の面での変化もポイント高かったですね。はっきし言ってRESULTS MAY VARY以前のリンプ曲って歌詞がお下劣過ぎますからね...。ヤンチャなキッズ達にはそういうのがまた受けたのでしょうけど、ヤンチャでもないただの大人しいオッサンの僕からすれば「せっかく曲はカッコイイのに歌詞がこれでは勿体無いなぁ..」と思ってしまう訳ですよ...。

マザー○ァッカーなんて滅多な事を口にするもんじゃありません...。お母さんは大事にしましょう...。そんな訳で締めはアルバムからEAT YOU ALIVEです。