時間の中のサンゴ。 | 世界の海を旅する水中写真家 古見きゅうのブログPowered by Ameba

時間の中のサンゴ。



ども。


先月は2回に渡って古巣である串本に行ってきた。


僕が以前ガイドとして勤めていた串本海中公園のビーチは、


サンゴ大きな群落地としてラムサール条約に登録されている。


いわゆるサンゴの保護地域なのである。



僕が初めて串本を訪れたのが十数年前。


それも昨日のことように覚えているが、


考えてみれば一昔前の話だ。



昔からサンゴの群落は美しくて、


勤務中、上司の目を盗んでサンゴを撮影に行っていた。


当時のスタッフの皆さん。


ごめんなさい。



まぁそれだけ頻繁に撮りに行っていたので、


何処のサンゴが撮影しやすいとか、必然的にわかってくるもんで


当時お気に入りの場所が何箇所かあった。



今回はそのお気に入りの場所に行ってきたのだが、


当然のことながら昔とは群落の形が違う。


サンゴの種類も違う。


台風などで何度も壊れ再生し、また壊れ、また再生し。


遥か昔からそれを繰り返し、美しく逞しく育っている串本のサンゴ。



ここサンゴ達は「破壊と再生と拡大」を分かりやすく


僕に示してくれていた。



昔見た光景とは違っても、あの時僕が夢中になって撮影した


サンゴの欠片が、今のサンゴになっているかもしれない。


そんなことを考えると、なんか少し嬉しい。



サンゴを撮影しながら、時間の流れを感じたのでした。



ほんじゃまた。