放射能時代の登山・北アルプス① | F.O.E. to F.O.E.

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Friend or Enemy から Friend of Earth な生き方へ。
人も動物も植物も鉱物も、地球から生まれてきた細胞には
すべてとつながり合える記憶が刻まれているはず。
登山・ガーデニング・健康オタク道などつれづれに。

10月始めに行った中央アルプスが、

思ったほど空間放射線量が高くなかったことで気を良くし、

よ~し、雪が降る前に北アルプスも今年の登り納めに行こう!

とテンションアップ

10/8-14まで、なんとお休みだ~クラッカー


どんなロングコースも行けそうでしたが、

紅葉の上高地を目指して大渋滞のようだったので、

週末を外して10/11-14に決定。

新宿→上高地のバスは、それでも満席で取れませんでした。


今回コースを決めるにあたっては、

放射能汚染が少なそうなルート、ということで考えました。

東からやってきた放射能は、軽井沢を汚染しましたが


きっと餓鬼~常念~蝶でブロックされているに違いない。


と考えて、上高地→槍沢→槍ヶ岳→西鎌尾根→双六岳→

三俣蓮華岳→鷲羽岳→双六岳→鏡平→左俣谷→新穂高温泉

という、汚染の軽そうな西へ西へと行くルートにしました。

JR松本駅からバス乗り場に向かうと線量計が・・・・。

0.14マイクロシーベルト毎時。

杉並区よりも高い。
震災後、一時は松本あたりまで引っ越して
東京へ通勤しようかとも考えましたが
この数値は元からなのか、原発事故の影響なのか・・・。

バス乗り場近くのアメリカンドラッグにて
震災前製造のカロリーメイトを5個ほど発掘。
コンビニでミネラルウォーターを、
翌日の分まで購入。

槍沢ロッヂと槍ヶ岳山荘には
ミネラルウォーターが販売されていることを
事前に問い合わせ済み。
三俣山荘・双六・鏡平ではミネラルウォーターの販売はない。
槍の稜線まではなるべく軽い荷物で上がり、
槍ヶ岳山荘で残りの行程の水をまとめて購入の予定。

バスはお昼頃、上高地に到着。

(使用測定器:米Polimaster社PM1703M シンチレーション方式。
地上1m地点での測定。以下すべて空間放射線量・マイクロシーベルト毎時。)

10/11 快晴
・上高地バスターミナル 0.1
 河童橋を越えて数値がどんどん上がり0.15へ。
 途中0.17の所もあり。
・明神分岐~徳沢園
 0.15からいったん0.12まで下がるがまた上がり、
 徳沢を渡るあたりで0.15。キャンプ場には沢山のテントが。
 徳沢園でいったん0.12-0.13に下がる。
・徳沢園~横尾
 0.11-0.15まで一定しない。まだら状に汚染?横尾は0.14。
・横尾~一ノ俣
 いったん0.11まで下がり、一ノ俣までは数値がいろいろで一定せず。


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河童橋を過ぎ、林に入ってすぐに
自分の住んでいる杉並区を軽く越える数値が出たことに
ショックを受けました。

昨年10月に常念~蝶を縦走して下山した徳沢を過ぎる時、
それなりに悩みもあったけれど、
無邪気で平和だったあの頃を思い出し、悲しい気持ちに・・・・。
もう、あんな風に登山レベルだけ無理しなければ
どんな山にも行けたのは、夢のように幸せだったと・・・。
たったの一年で、世の中があまりにも変わってしまったことに
線量計の数値を見つめながら、想いを巡らせるばかりでした。

あの時の自分は、まさか一年後に線量計を持った自分が
同じ所を通り過ぎようとは、そんな世の中になるとは
夢にも思わなかったですね・・・。

横尾では、地面に直にテントを張り、
汚染のことなど夢にも思わない沢山の人々が
景色を満喫していました。

しかし、ここでショックを受けるのは早すぎたのです。
続く。

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