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練習内容が、レースで必要な能力向上につながっているか?
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陸上競技の長距離に関する内容です。

練習をがんばっているはずなのに記録が出ないという人は、練習の内容を工夫することで改善される場合があります。

最近の中学生の走り(学校に限らず)を見て全体的に一番足りないなと思ったのは、「ペース配分」の能力です。

ペース配分の力がある人は、毎周同じタイムで走ることができるのですが、地区大会レベルだと、
・1周目のペースがかなり速い
・2周目以降ペース落ちる(1周目より6〜8秒くらい落ちる)
・最後1周ペースが上がる

というレース展開が多く見られます。

youtubeなどでトップ選手の走りを見るとよく分かるのですが、大体毎周同じペースで走っています。

勝負に徹するためにわざとペースを上げ下げさせることもありますが、いい記録を狙うなら、1周目と2周目以降で誤差は1秒以内がベストです。

最近だとホクレンディスタンスチャレンジという大会がライブ中継されたので参考にしてみて下さい。

https://youtu.be/0EFwhMKV-Qg?t=3h45m

小野市出身で、西脇工業高校で活躍した田中希美さん(時々ベイコムで練習しているようです!)もオリンピック前の調整で出ており、中盤まで1周400mを70秒前後のペースで淡々と走っています。

最後までフォームが崩れないところが、どれだけ練習を積み上げてきたかを物語っています。

今回はオリンピックの予選通過争いを想定して、ラスト400mを上げる作戦だったようなので(ラストは64秒!)、本来は68〜9秒くらいのペースで揃える力はあると思います。

このような走りをするためには、普段の練習で「自分が何秒ペースで走っているか?」を把握し、できれば時計を見なくても感覚で分かっておく必要があります。

おそらくジョギングペースではどこの学校もやっていると思いますが、レースペースでそれをできているか?というところが焦点です。

以下は、1980年代にオリンピックで2回入賞した中山竹通さんという方の記事を主に参考にしていますが、レースペースの感覚を覚えるための代表的な練習方法として、

・目標とするレースの距離、タイムを決める
・その距離を分割して、休憩を入れながら(軽いジョグしながらが望ましい)、レースペースで走る
・達成できたら、次回は1本あたりの距離を増やす

という方法があります。

例えば800mを2分20秒で走るのを目標にするとすれば、8で割ると100mあたり17.5秒。つまり100m×8を全て17.5秒くらいで走ります。

休憩時間は短い方がより強度が上がりますが、最初は100mあたりで15秒ぐらい、慣れてきたら10秒くらいにするといいかと思います。

次に1本あたりの距離を200mにして、200m×4を35秒ペースで。それができたら、400m×2にして、70秒ペースで、という具合です。

ペース感覚さえ掴めるようになれば、合計の距離は多少増減させても構わないです(同じ内容を何回もやるとマンネリ化して効果が薄れるので)。

同じように、1500mを5分で走ることを目標にするなら、100mあたり20秒なので、200m×8を40秒、400m×4を80秒、1000m+500mを3分20秒と1分40秒、といった具合です。

最終的に、2〜3本に分けた状態で、目標ペースで少し余裕残して走ることができれば、レースでは目標タイムで走れると思います(実際は、その日の体調によって多少設定タイムは変えた方が良く、少し緩めのペースから始めるのが無難です)。

これを基本としつつも、大会ではラストスパートで競り合うことも多いので、練習でもラスト1本はペースを上げるよう心がけておくといいですね。

実際これらを意識して練習するだけで、1ヶ月で1500mで15秒縮んだ例もあったので、ペース感覚を知るというのはとても大事です。

陸上歴数年程度の人なら、練習のやり方次第で才能のある無しに関わらず記録は向上するはずで、練習をした成果が報われないよりは報われた方が精神的な自信にもつながるので、今後のランレッスンでも実践として取り入れていきたいなと思います。